阪神前監督の岡田彰布オーナー付顧問(67)が合同インタビューに応じ、圧倒的な強さでセ界を制しながら1勝4敗という結果で日本シリーズの戦いを終えた今季の猛虎について振り返った。岡田顧問は今季の交流戦やポストシーズンでも露呈したセ・パの〝実力格差〟の再拡大についても手厳しく指摘。歯に衣着せぬ発言で知られる虎の重鎮が、今回もハッキリ言うたった――。

 シリーズ5戦合計で相手のソフトバンク打線は5本の本塁打をマークしたのに対し、阪神のアーチ数はゼロ。延長11回の死闘の末、最後は救援投手としてスクランブル待機していたエース・村上が決勝弾を浴びて敗れた日本シリーズ最終戦(30日、甲子園)も、岡田顧問はテレビ解説席から生観戦していた。

「OBだからって、阪神の応援ばっかりせえへんよ。しょうもない野球が嫌やから。もう、そういう感覚で見ているからな。そういうのはオマエ、なんかこうさびしいからな。野球界のOBとしてな。だからもっとちゃんとな、やったらええのになと思ってたから」と今季も手厳しい解説&評論で鳴らした岡田顧問は、この1年間で露呈したセとパの実力差の再拡大に懸念を抱いているという。

 今季の交流戦では、セ球団が43勝63敗2分けと大幅な負け越しをパ球団に許した。昨季までの数年間の交流戦ではセ・パ球団の勝敗数が拮抗していたが、両リーグの実力格差はここにきて再び開きつつある。セ王者の阪神ですらエースリリーバー・石井の負傷離脱が重なったこともあったとはいえ、交流戦中に7連敗を喫するなど8勝10敗の8位と苦戦した。

 岡田顧問は「結局DHで力負けしたわけやんか。(交流戦中は)DHで7連敗やからな。1個甲子園か。だからそういう力負けというか基本的にパ・リーグが強いのはな、力あるのは数字がちゃんとなってるわけやから」と指摘した上で「だから来年の交流戦とか、どんななるか、ホンマ楽しみどころやないで。すごいこと起きるか分からんよ」と予言する。

 甲子園で行われた日本シリーズ第3戦~第5戦(28~30日)で、ソフトバンクはNPB屈指の好打者・近藤を代打の切り札としてベンチにスタンバイさせ、効果的に機能させた。下位打線の打力や控え選手たちの層の厚さでも虎は完敗。ナインたちも「力負けだった」とその実力差を認めざるを得なかった。

 就任1年目でリーグ制覇という結果を残した愛弟子・藤川監督の指揮官としての特色について問われた岡田顧問は「特色って、そんなんだからいつも言うてるやん。変わったことする必要ない。勝てるチームやねんから、言うてるやんか。いらんことせん方がええと思うけどな、俺は」とらしく評価した一方で「だから結局、あんま変わらへんよな。6番以降なあ。そないして誰がというのが」と今後は6番以降の下位打線の強化が虎の課題であるとの認識を示す。

「チームとして機能するいうかな。それは5番まではできる選手はおるわな。まあ、そらショート、レフトなんか何にもなかったなこの1年な。伸び悩んでな。結局、誰もアカンかったやん。なあ。まだおるよ、外野なあ。二軍とかにな。そいつらとか何しとるんかなってな。ハッキリ言うて」。

 今秋以降の再強化策も注目される藤川阪神。猛虎愛まみれの毒ガスは火の玉に引火するのか――。