米国・AEWのPPV「レッスルドリーム」(18日=日本時間19日、ミズーリ州セントルイス)で、レジェンドのスティング(66)が白髪になって電撃復活を果たした。

 1980年代後半から活躍し、グレート・ムタのライバルとしても名をはせた。WWEでは殿堂入りし、2020年からAEWで復帰。23年1月のノア横浜大会で行われたムタのラストマッチでは、相棒のダービー・アリンとともにタッグパートナーを務めた。昨年3月に行われた引退試合では、アリンとのコンビでヤングバックスを下し、AEW世界タッグ王者のまま引退した。昨年8月にはアリンの火葬のピンチに駆けつけて宿敵ヤングバックスを葬り、相棒を救ってみせた。

 あれから1年余り――。この日はアリンが抗争を続けるジョン・モクスリーと、反則OKの「アイ・クイット・マッチ」で一騎打ち。極悪のデスライダーズの仲間、クラウディオ・カスタニョーリ、PAC、マリーナ・シャフィールは当然のように介入する。モクスリーはスタンガンで電流を浴びせ、水槽にアリンの顔を沈めて水責めに処するなど、もはや拷問レベルの攻撃で追い詰めた。

 その時だ。会場が暗転して大歓声が上がる。明かりが戻ると、顔面ペイントのスティングが黒バット片手に立っていた。しかも、髪の毛は真っ白で白いヒゲには黒の筋が入っていた。異様な風体で帰ってきたレジェンドは、黒バットでモクスリーの首を絞めると、リングインしたカスタニョーリ、PACにもフルスイングだ。さらに水槽をたたき壊し、観衆を熱狂させる。

スティング(左)は黒バットでPACに一撃。奥はジョン・モクスリー(©All Elite Wrestling)
スティング(左)は黒バットでPACに一撃。奥はジョン・モクスリー(©All Elite Wrestling)

 モクスリーをにらみつけたスティングだが、黒バットはアリンに投げてパス。「サンキュー、スティング!」の大チャントを浴びながらリングを下りると、突っかかってきたマリーナを抱え上げて去っていった。圧倒的な存在感を示した相棒から援護を受けたアリンは、黒バットでモクスリーをめった打ち。続けてAEWの旗で相手の首を絞めながら、スティングの必殺技スコーピオンデスドロップでマットに叩きつける。自身の必殺コフィンドロップから、最後は水浸しとなったリングでスコーピオンデスロック(サソリ固め)を決めて締め上げた。ついにモクスリーの口から「アイ・クイット(参った)」の言葉を引き出し、劇的な勝利を飾った。

 米プロレスメディアでは、スティングは昨年10月からAEWと複数年の〝レジェンド契約〟を結んだと報じられている。アリンの危機には、再び暗闇から戻ってくるかもしれない。