ドジャースはナ・リーグ地区シリーズで強敵フィリーズを3勝1敗で下して2年連続でリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。立役者は3試合に登板して無失点、2セーブの佐々木朗希投手(23)だ。ポストシーズン(PS)開幕前に守護神不在が不安視されていたが、そんな声は雲散霧消した。佐々木の無双救援を目撃したドジャースの番記者たちは低く見積もっていたワールドシリーズ(WS)連覇の可能性を上方修正している――。
番記者たちが連覇の可能性を低く見ていた理由は「リリーフ陣」だ。防御率4・27はリーグ11位で、PSに出場した6球団中、最低。セーブ失敗はメジャーワーストのスコットの10回を筆頭に計26回もある。しかし、佐々木が守護神に定着したことで9回の不安は解消された。
地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のジャック・ハリス記者は「『優勝するか』と聞かれたら、今は『ノー』と答えると思う」と連覇に否定的だった。しかし、「ロウキが、終盤で安心して任せられる“柱”になってくれたのは大きい」と前向きに変わった。
スポーツ専門サイト「アスレチック」のファビアン・アルダーヤ記者も「勝てるか? もちろん勝てる。現時点で一番タレントがそろったチームだと思う」としていたが、「彼らが一番の優勝候補だと思う。今残っているチームの中から1つ選べと言われたら、ドジャースを選ぶ」と自信をのぞかせた。
「簡単に言えば『勝てる』」と連覇派だったMLB公式サイトのソーニャ・チェン記者は「正直言うと、以前に聞かれたときより今の方が(優勝できると)信じている。あのときも『勝てる』とは言ったと思うけど、今の方が強い」とより確信を深めている。
一方、「オレンジカウンティー・レジスター」のビル・プランケット記者は「勝てるかもしれない。でも実際にはおそらく無理だろう」と厳しい見立てだった。ところが、「今なら、ドジャースは今年のワールドシリーズを勝つと思う。(フィリーズとの)地区シリーズは、去年のナ・リーグ地区シリーズでのパドレス戦にあたるものだね。パドレスは、去年ポストシーズンで対戦した中で最も強いチームだった」と大幅に上方修正した。
理由はもちろん佐々木だ。ハリス記者は「みんな驚いてると思う。良い投球ができる、ここまで安定しているということに加え、クローザーとしての役割にあっさりと踏み込んで結果を出すとは誰も予想してなかった。彼がメジャーに来る時の“すごい投手”という評判の意味が分かる投球内容。彼がボールを思い通りに操れれば、本当に打つのが難しい」と大絶賛した。
アルダーヤ記者も佐々木には「ただ良いだけじゃなく、支配的な投球をしてる。彼はこれまでの人生でリリーフ登板がたった7試合くらいしかない。それを考えると、まだすごく新しい挑戦だし、ここまでやるとは誰も予想できなかったと思う」と舌を巻いた。
チェン記者は「もともと持っていた『芯の強さ』を、これまで私たちはあまり見たことがなかっただけで、それがブルペンでの姿を通じて今ようやく見えてきた。まったく新しいロウキを見てる感じで、すごくワクワクする」と目を輝かせた。
プランケット記者は驚きを強調した。「正直、誰もこういうロウキを想像していなかったと思う。これまで見たことのないバージョンだから。9月初めに聞いたとしても、誰もこうなるとは思っていなかったはずだ。だから全員にとって驚きだったと思う」と目を丸くした。
長年、メジャーを取材してきた番記者たちも想像できなかった佐々木の覚醒。1998~2000年のヤンキース以来となるWS連覇を目指すドジャースにとって最大の武器になりそうだ。












