2年連続ワールドチャンピオンを目指すドジャースが順当にリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。9日(日本時間10日)に行われたフィリーズとの地区シリーズ第4戦に延長11回の末、2―1のサヨナラ勝ち。通算成績3勝1敗で難敵を退けた。
まさにMVP級の活躍だった。1―1で迎えた8回から3番手でマウンドに上がったのは、ポストシーズン限定で救援に回った佐々木朗希投手(23)。3イニング連続で三者凡退に封じるパーフェクト投球で、試合の流れを引き寄せた。圧巻の36球。ロバーツ監督がベンチを飛び出して佐々木を熱く出迎える姿は、チームからの最大の敬意が込められていた。
シーズン序盤に右肩の不調に苦しみ、戦力に加われなかった23歳。そこからポストシーズンで完全復活を遂げた背景には何があったのか。その一端を地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のディラン・エルナンデス記者が詳報した。
自信を取り戻すきっかけをつかんだのは、1か月前。3Aでの登板前日にチーム宿舎で食事を取っている時だったという。「食事をしながら、彼は大船渡高校で投球する自身のビデオを見ていた」。すでに160キロ超の剛速球を投げ込んでいた高校時代の映像だ。エルナンデス記者は「以前は足を地面につけてボールをリリースする前に爆発的な動きをしていたことに気づいた。彼は『これだ』と心の中で思った。まさにその場で、オクラホマシティのホテルの部屋で、シャドーピッチングを始めた。母国が生んだ最も才能ある投手とみなされていた頃の下半身の感覚を取り戻したいと思ったのだ」と、丹念な取材の末に得た復活エピソードを報じた。
佐々木の復活劇が始まったのは、まさにその翌日の登板からだった。160キロを超える自慢の速球をコンスタントにマーク。力強い真っすぐがよみがえったことで、フォークの威力が増した。ポストシーズンでは、もはや無双状態。完全に自信を取り戻した。
エルナンデス記者によれば、チームが佐々木にリリーフ起用を要請する際、フロント幹部らは一時的な配置転換であることを対面で通達。来季以降の先発復帰を保証することで、右腕に最大限のリスペクトと信頼を示した形だった。それは故障もあって実力を発揮できず、不完全燃焼でシーズンを過ごしてきた右腕にとっては、チームへの忠誠心を改めてかき立てられるターニングポイントになったに違いない。
不安定なブルペンの危機を救い、来季以降の飛躍に期待を持たせるパフォーマンス。佐々木とドジャースに強い追い風が吹いている。












