〝熟年離婚〟で大揺れ――。公明党が自民党との連立政権からの離脱を通告し、高市早苗総裁が首相になれない可能性が現実味を帯び始めた。果たしてどうなるのか。全く先が見通せないカオスな事態に陥っている。
公明の斉藤鉄夫代表は10日、高市氏との会談の席上、企業・団体献金の規制強化に自民が応じる姿勢が見られないとして、連立からの離脱を通告した。高市氏は「一方的に連立離脱を通告された」と、ぶぜんとした表情を見せた。
「公明は今後の閣外協力も否定し、国交大臣のポストを捨ててまで、下野の道を選んだ。自民の退潮を予測して、すでに次の手を打っているとみるのが自然で、立憲民主党や国民民主党への乗り換え、政権交代が宿願の小沢一郎氏が裏で糸を引いているのではないかと勘繰られています」(永田町関係者)
国政では26年続いた自公連立だが、都議会では2016年に連立を解消したことがある。自民党と敵対する小池百合子氏が都知事に就任し、公明は都民ファーストの会との連立で、与党の立場を維持し、権力を手放すことはなかった。
折しも立憲の安住淳幹事長は維新、国民に対し首相指名選挙において、玉木雄一郎氏への一本化で共闘を画策。共産党やれいわにまで協力を呼びかけていたところだった。公明の連立離脱に安住氏は「決選投票は組み合わせいかんによっては十分、政権交代の可能性がある」とほくそ笑む。
斉藤氏は首相指名選挙で公明は「斉藤鉄夫」に投じると強調したが、決選投票になった場合を尋ねられると「仮定の話は控える」と述べ、明言を避けた。立憲の野田佳彦代表や安住氏は「与野党に分かれていたが、中道の勢力でいえば公明党の皆さんと考え方が近い。外交、安全保障に一番近いのはわが党」と今後の枠組みには不可欠となるため、秋波を送った。
「総理大臣を務める覚悟がある」と宣言しつつも立憲からの呼びかけには「基本政策を一致させないと」と難色を示している玉木氏も公明とは政策面を含め、親和性が高いとして、接近を図っている。公明は〝再婚〟相手に困ることはなさそうだ。
一方、公明に振り回された自民内では「スッキリした」と歓迎の声があるが今後、選挙協力を得られなくなることで、選挙に弱い議員は真っ青だ。
「引き続き、国民民主や維新に協力を申し入れることになるが、公明が外れたことで高市氏が首相になれたとしても国会運営は早晩行き詰まる。〝保守回帰〟を旗印にご祝儀相場のうちにイチかバチかで年内に解散総選挙に打って出るしかないのでは」(党関係者)
もっとも高市氏が首相に指名される保証がない中で、安住氏は「(石破首相は)総辞職できない可能性もあるんじゃないか」と指摘。石破首相の手で解散総選挙もあり得る事態を想定しており、一寸先は闇。何が起きてもおかしくない状況だ。












