山本太郎代表が辞任表明したれいわ新選組は代表選(31日投開票)で新代表が決定後に党名変更を予定している。心機一転を図るが、浸透している「れいわ」の党名を捨てれば、屋号(のれん)を第三者に奪われる事態も懸念される。

 代表選には山本ジョージ衆院議員、阪口直人元衆院議員、石井れいこ三鷹市議の3人が立候補した。健康問題で政界引退まで表明した山本氏は解党的な出直しを図るうえで、「れいわ新選組=山本太郎とされることが非常に多い。なのでやはりこの党名というものを変える必要がある」と党名変更を〝遺言〟として、役員会でも承認された。

 新代表選出後、30日以内の党名変更が既定路線となったことで、ポスターやビラなどは、すべて作り直しになると同時にホームページや街頭で販売している党公式グッズも半額での在庫一掃セールが始まっている。ただ、2019年に国政政党となってから浸透してきた党名だけに変更は支援者でも惜しむ声が多い。

 全く新しい党名となった場合は〝無効票〟や〝屋号乗っ取り〟問題が出てくる。今後の衆院選や参院選で「れいわ」と投票した場合は有効票とならなくなる。また、国政選挙に新たな政党が出馬する場合、既存の国政政党名は使えないルールがあるが、れいわが党名変更すれば、別団体が「れいわ」を名乗ることが可能になる。現在の党勢は低迷しているものの、知名度は高く、有効活用しようとする団体が現れてもおかしくない。

 25日に福岡で開かれた候補者街宣では支援者から「『れいわ』は続けてほしい。変えたらつぶれたと思われる」との質問が飛んだ。「大人の都合で変えていくのはどうなのか。未来をつくっていく子供たちの意見も聞きながら有権者とも話しながら考えていく」(石井氏)、「(山本太郎氏から)れいわの魂も受け継ぎつつ、フリーハンドでいろんな政治活動をやっていきたいという試練を与えてくれた親心」(ジョージ氏)、「れいわという名前は残したい。一方で山本代表の思いも受け止め、有権者、党員、オーナーズの方々も含めて、徹底的に議論したうえで、多数決で決める」(阪口氏)と回答は分かれた。

「新選組」はなくしても「れいわ」は残してほしいとの声は多く、山本代表の遺言は履行されるのか。