現職の玉城デニー氏と新人の古謝玄太氏の事実上の一騎打ちとなった沖縄県知事選が13日投開票され、古謝氏が初当選した。自民党は12年ぶりに県政を奪還したが、今週予定される党役員人事、内閣改造で論功行賞はあるのか。

 フェイク情報や誹謗中傷が飛び交い、告発合戦にもなった県知事選はフタを開けてみれば、古謝氏がゼロ打ちで当選だった。自民、日本維新の会、国民民主党、参政党、日本保守党、公明党県本部の推薦を得て、SNS上でも支持が目立った。

 一方、オール沖縄が支援する玉城氏は3月に辺野古沖で女子生徒が死亡したボート転覆事故で、運行していた団体がオール沖縄の加入団体だったことが逆風となった。辺野古移設を巡る訴訟も県側が敗訴し、移設を止める法的手段を失い、基地問題を主要な争点にできなかったことが誤算となったようだ。

 自民系の候補者が県知事選で勝利したのは2010年の仲井真弘多氏以来。高市早苗首相は情勢を注視し、最終日には沖縄入りの情報も錯綜した。結局、見送られたものの自民党の沖縄県知事選連敗を3で止めた。鈴木俊一幹事長は「政権基盤をより安定させることができる。古謝氏の県政をバックアップする」とコメントした。

 16日に党役員人事、17日に内閣改造、18日に副大臣・政務官人事が行われ、これは沖縄県知事選の結果も考慮される日程となっていた。

「知事選の勝因はさまざまありますが、大きかったのは下地幹郎氏が土壇場で出馬を取りやめ、古謝氏の支援に回り、保守系が一本化したことです。党本部から依頼を受けた鈴木宗男参院議員が汗をかき、娘の貴子衆院議員も応援入りした。貴子氏は党7役の広報本部長で高市首相に重用されていますが、内閣改造での初入閣が有力視されています」(自民党関係者)

 沖縄・那覇市出身の今井絵理子参院議員も、知事選前には入閣が取りざたされた。古謝氏とは同級生で、県民との対話集会「ゆんたく会」で、古謝氏の妻とともに県内を回るなど尽力した。とはいえ、今井氏の〝SPEED入閣〟はハードルが高いという。

 参院からの入閣は2~3人が慣例とされ、高市内閣での参院組は片山さつき財務相、牧野京夫復興相、小野田紀美経済安保相の3人。片山氏は留任が濃厚で、古川俊治参院議員が初入閣で名前が挙がっている。

「有村治子総務会長の閣僚への横滑りもウワサされ、参院組は大混雑。参院は当選回数3回以上が入閣の目安といわれる中で、前回は当選2回の小野田氏が官邸に一本釣りされる形で、参院重鎮の怒りを買った。今井氏は小野田氏と当選同期ですが、待機組がいる中での抜擢は反発が大きくなる。さすがに副大臣起用が精いっぱいでは」(永田町関係者)

 同じ芸能界出身の三原じゅん子参院議員は初入閣まで14年を要した。今井氏はこれまで内閣府大臣政務官や復興大臣政務官止まりで、副大臣就任でもサプライズとなる。晴れて故郷に錦を飾ることになるのか。