6人が立候補した沖縄県知事選(13日投開票)は、現職の玉城デニー氏と新人で前那覇市副市長の古謝玄太氏の事実上の一騎打ちの様相だ。5、6日に行った共同通信社の情勢調査では横一線の大激戦。刑事告発合戦にもなっている。

 当初、元衆院議員の下地幹郎氏が出馬を表明し、4年前の知事選に続き、保守分裂の構図とみられたが、告示直前に出馬を取りやめ、古謝氏の支援を表明した。

「古謝氏には自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党、日本保守党が推薦し、下地氏が持つ5万前後の票が古謝氏に乗っかってくる。4年前の選挙では玉城氏と次点で敗れた佐喜真(淳)氏は、約6万5000票差でした。自民党は保守一本化で仲井真知事以来の自民推薦候補の勝利が見えてきたと色めきだっています」(永田町関係者)

 自民党や各党幹部が連日、応援で現地に入り、地元出身で古謝氏の同級生という今井絵理子参院議員はX(旧ツイッター)に「女性の底力を、沖縄の希望に。声なき声を、沖縄の力に。古謝げんたさんとともに、沖縄の未来を考え、前へ進んでいきます」(8月31日)と応援行脚の様子を投稿している。

 陣営が気勢を上げる中、古謝氏が刑事告発される事態となった。

 古謝氏や支援団体が先月、那覇市内で開いた集会で飲み放題プラン(2420円)と参加者から徴収した金額(1000円)に差があるとして、寄付行為に当たる公選法違反の疑いを「しんぶん赤旗」が3日に報じ、神戸学院大の上脇博之教授が5日に告発状を県警本部に送付したという。赤旗では今井氏も集会に参加していたことから、自民側にも説明責任があると追及している。

 一方、立憲民主党、共産党、社民党などのオール沖縄が支援する玉城氏もドタバタ続きだ。先月22日に宜野湾市で開いた総決起大会で、選挙前に投票依頼を呼びかける事前運動の疑いが指摘され、玉城氏は「必死に頑張ろうという気持ちが言葉で思い余ってしまったかもしれない。以後、気を付ける」と述べていたが、こちらも公選法違反の疑いで刑事告発された。

 また、選挙中には玉城氏の公式XやLINEで「自民党が下地さんと裏取引した」「令和の琉球処分」と投稿されが、事務所スタッフが「誤って本人アカウントで投稿をしたため削除いたしました」と謝罪に追われた。

 ネット上では双方への誹謗中傷や誤情報が投稿され、選挙戦は過熱する一方だ。下地氏は6日、自身のYouTubeライブで「あまりデニーさんを攻撃すると、沖縄県民が逆作用に動く可能性はある。支持者の人は丁寧にやったほうがいい。誹謗中傷が相手の票を減らすことにはならない」と指摘。最後までデッドヒートが続きそうだ。