ドジャースは4日(日本時間5日)に行われたフィリーズとの地区シリーズ第1戦に5―3で逆転勝利。リーグ優勝決定シリーズ進出まで2勝とした。

 大谷翔平投手(31)は「1番・投手兼指名打者」で先発出場投手としては6回3安打3失点、9奪三振でポストシーズン初登板初勝利を飾り、打者としては4打席連続三振と1四球で無安打に終わった。2回に2点適時三塁打と犠飛で3点を先制されながらも、味方打線が奮起。6回にE・ヘルナンデスの2点適時二塁打で1点差に迫り、7回にはT・ヘルナンデスが逆転3ランを放ち、最後は佐々木朗希投手(23)が無失点で抑えてプロ初セーブをマークした。

 大谷は失点した場面について「打たれたトリプル(三塁打)よりも、やっぱりその前選手(マーシュ)のツーストライク、追い込んだ後、センター前が一番いらなかったかなというか。もう少しこう工夫できたのかなっていうところはある。全体通して、あとはスプリットを2巡目以降も取っておきたいなと思う中で、その前にちょっと失点してしまった」。無死一塁からマーシュにカウント2―2から投じた100マイル(約160・9キロ)の直球が真ん中付近に入り、中前へ運ばれて一、二塁とピンチが広げてしまった1球に悔いを残した。

 それでも2回を除けばすべて無失点。先発投手としての役割は果たした。大谷自身も「試合で投げることに緊張感もありましたけど、それよりも集中して試合に入っていけた。データ整理をしている段階では緊張しましたけど、試合前はまあまあいい集中力と楽しんで。ブルペンも今まで以上にいいセッションでしたし、いい感じで試合に臨めたのかな。全体的に楽しめた」と満足げだった。

 この日の打席では結果を残せなかったが、数字には表れない貢献も見せていた。9回の第5打席ではバントの構えを見せ、最終的に四球を選んで出塁した。

「ウィル(スミス)の後ぐらいで朗希がつくり始めてたので、監督から『時間を稼いでほしい』っていうオーダーが出ていましたし。そういう意味ではいいフォアボールになってよかったのかなとは思いますね」

 佐々木がブルペンで登板前の最後の準備に入ったのは9回一死。まさに大谷が打席に立つ最中だった。突貫工事にはなるものの佐々木をより万全に近い状態でマウンドに送り出すため、時間稼ぎをするチームプレーだったという。

 一方、結果だけを見れば無安打。大谷は「素晴らしいピッチャーが5打席ともマウンドにいた。なかなか打てる機会がなかった」と脱帽するしかなかったが、投手か打者だけに専念した方がより爆発的な結果を残せるのではないかという見方は根強くある。

 試合後には「打撃に集中した方が楽だと思うが」との質問も飛んだが、大谷はキッパリと言い切った。

「できると思っているからだとは思いますけど、それが自分の色であり、自分の強みだと思っているので。どちらでもチームとってプラスになるのであれば。それは自分にしかできない役割だと思うので。それをこなしていくのが今の仕事だと思っています」

 先制された場面では右翼手のT・ヘルナンデスの〝緩慢守備〟に批判が相次いだが、結果的には拙守を挽回する逆転弾で決着した。大谷は「もう素晴らしい瞬間ですね。これこそポストシーズンの醍醐味という瞬間だったんじゃないかなと思います」と感謝。ワールドシリーズ連覇へ歩みを進めていく。