日本ハムの新人・山県秀内野手(23)がシーズン最終盤に差し掛かる中、「打撃開眼」の予感を漂わせている。
早大学院、早大卒で特技がピアノというドラフト5位の秀才ルーキーは、鉄壁な守備を武器にプロ入り。今季前半は守備要員として出場機会を増やしてきた。だが、シーズン終盤に差し掛かる8月下旬頃から急激に打力が向上。今月9日のソフトバンク戦(エスコン)で相手先発・モイネロから2打席連続本塁打を放つと、20日のロッテ戦(エスコン)では同点で迎えた9回二死からあわや本塁打という中堅フェンス直撃の二塁打で浅間のサヨナラ打をお膳立てした。いつの間にか「守備職人」から長打も期待できる選手になりつつある山県。打力急成長の裏には何があったのか。
本人によればシーズン中盤に新庄剛志監督(53)から「(ボールを)軽く当てにいくバッティングでは試合で打てない」という趣旨の助言を受け改善を試みてきたそうだが、それ以外にも打力向上のヒントを授かっていたという。それが8月下旬に指揮官から直々にDM(ダイレクトメール)で送られてきたマリナーズのカル・ローリー捕手(28)の打撃動画だ。
ローリーと言えば現在米メジャーで両リーグトップの58本塁打を放っている両打ちスラッガー。一見すると山県とはタイプが異なるように見えるがこの送られた長距離砲の打撃も参考にしていると言う。
「僕はローリーのように一発を打つ長距離打者ではない。でも、大事なのは打つタイミングとポイント。当てにいくのではなく強い打球を打つことを今は心掛けているので。その点では監督が送ってくれたローリーの動画も観ています。僕は基本的に(体の)前でボールを捉えるタイプですが、正しいポイントとタイミングで打てば強い打球は打てる。もちろんローリーのように何本もホームランは打てませんが…(苦笑い)。チームの勝ちに貢献できるバッティングを続けていきたいです」(山県)
シーズン序盤は非力な打撃から「どの投手からも見下されている感じがした」と言う山県だが、今は相手投手から徐々に警戒され始めている。
「今もまだ(相手投手から)見下されることはあります。でもその方がいい。甘い球を投げてくれた方が打てる確率は高くなるので。もっと打撃でもアピールしたいですし」とあどけない笑顔と共に自信をのぞかせる23歳。守備はすでに球界トップクラスと言われるだけに指揮官から授かった「ローリー打法」で攻守の一流プレーヤーを目指す。












