パ2位の日本ハムは21日のロッテ戦(エスコン)に7―2で快勝。連勝で首位・ソフトバンクに再び2・5ゲーム差に接近した。新庄剛志監督(53)は2試合連続で大砲のフランミル・レイエス外野手(30)を「2番」で起用する〝奇策〟を敢行。異例ともいえるオーダーの狙いはどこにあるのか、発案者の横尾俊建二軍打撃コーチ(32)を直撃した。

 逆転優勝へ負けられない日本ハムがまたしても「2番・レイエス」で勝利をものにした。

 日本球界では、走者をためた場面で一発を期待できる大砲を中軸に起用することが一般的。機動力や犠打などの小技も求められる上位打線にレイエスを置くことは不向きにも映る。新庄監督によると、このオーダーを考案したのは頭部に折れたバットが直撃して療養中の八木打撃コーチに代わり、打線を統括する横尾コーチだという。

 その横尾コーチに聞くと「一番は打線のつながりを考えてですが」と前置きした上で詳細を明かした。

「2番にレイエスを置くことで相手は自然と1番(直近2試合は万波)と勝負しなければならなくなる。そこで投手への心理的圧力をかけられるかな、と思うのが一つ。もう一つは相手に脅威を与える打者を上位に持ってくればその分、打席数も多くなり好機も増えると考えているからです」

 この発想に至った背景には、18日のソフトバンク戦で相手の2番だった近藤の存在がヒントになっているという。

 横尾コーチは「強打者が2番にいると本当に嫌な感じがしました。いい場面でおのずとコンちゃんに打席が回ってきた感じでしたので。あれが仮に他の打者だったらこっち(日本ハム)は楽な感じだった」と振り返る。相手が嫌がる2番は誰に当たるのか…。

「そう考えるとこっちはレイエスかな、と。それにレイエスは打線のつながりを考えても2番は合う。例えば無死二塁や一死二塁の場面で打席が回ってくると、彼はバントはできなくても進塁打や逆方向(右翼)へのフライをしっかり打てる。一発だけじゃなく器用な打者でもあるので。(2番として)これ以上の打者はいないと思います」

 何事にも大味な感が否めない助っ人だが、レイエスは日ごろからチーム打撃を心掛けている。そうした信頼感から首脳陣が新たな攻撃パターンを生みだせたとなれば、短期決戦を含めた今後の戦いでも有効な策となる可能性は高い。

 この日のレイエスは初回の第1打席で四球を選び、次打者・水谷の先制2ランの呼び水となった。3回一死二塁の2打席目も「つなぎ」を意識した右翼線への適時二塁打で勝利に貢献した。

 バントを多用しないMLBではよく見られる大砲の2番起用。この大胆策で逆転Vを呼び込めるか――。