後悔の念をにじませた。陸上の世界選手権8日目(東京・国立競技場)、男子20キロ競歩が行われ、世界記録保持者の山西利和(愛知製鋼)は1時間22分39秒で28位。金メダル候補がまさかの歩きを強いられた。

 悲劇は終盤に待っていた。序盤から先頭集団の前方でレースを進め、約15キロ付近でペースアップ。金メダルへスパートをかけたが、3度目の警告を受けてペナルティーゾーンで2分間の待機を余儀なくされた。「変な話、そこ(ペナルティーゾーン)に入ってしまうと入賞もない」と一気に後退。懸命に腕を振ってゴールに飛び込むも「何という感情なのかわからない」と肩を落とした。
 最悪の展開については「慢心があった」と回想。2度目、3度目の警告は立て続けに受ける形となり「ペースを上げていった時のイエローにもう少し慎重になるべきだった。1枚まではある程度予想していかなければならないぐらいの出来上がりだったが、仕掛けを考えていくところで、少し急激に仕掛けたいなと思ったところが今回のレースの失敗、判断のミスだった」と唇をかんだ。

 金メダルを狙った一戦は不完全燃焼で幕を閉じた。「今後どうするのかな。どうなっていくか分からないけど、うーん、何でしょうね…。難しい」。2019年、23年世界選手権の王者は、表情を曇らせた。