陸上の世界選手権(世界陸上)3日目(15日)、東京・国立競技場発着で男子マラソンが行われ、日本勢は近藤亮太(三菱重工)の11位が最高で6大会連続で入賞を逃した。

 大会前に吉田祐也(GMOインターネットグループ)は2021年東京五輪での大迫傑の6位超え、近藤と小山直城(ホンダ)は「8位内入賞」を目標に掲げていた。その中で、本番は近藤が2時間10分53秒で日本勢トップの11位、小山が2時間13分42秒で23位、吉田が34位の2時間16分58秒と、入賞には届かなかった。

 今大会は日本特有の湿度の高さや厳しい暑さの中で選手の健康を考慮し、開始時間を30分前倒しの午前7時半に変更。15日の本番開始時に世界陸連(WA)が発表した気候は気温26度、湿度68パーセントで、レース終了時は気温28度、湿度54パーセントと残暑が厳しい条件だった。

 過酷な暑さの中で、自己記録1位で優勝候補のデレサ・ゲレタ(エチオピア)が35キロ過ぎに棄権。最終的には、マラソン大国のエチオピア、ケニア勢ら計22人が途中棄権した。優勝候補の1人のヴィンセント・キプケモイ・ゲティッチ(ケニア)も25キロ付近で腹部を押さえるしぐさを見せて急失速し、22位の2時間13分38秒でゴールするなど大波乱の展開となった。

 海外勢が日本特有の酷暑に慣れていないぶん、日本勢にとっては追い風になるところ。今大会のコースについても、小山は昨年9月のイベントで「パリ五輪代表選考会(MGC)で優勝して良いイメージを持っているのでこのコースで良かった」と2時間8分57秒で制していたコースにはなじみがあった。時差なども含めて、本来ならば自国開催のアドバンテージがあるはずだが、日本勢はまたも入賞できなかった。

 日本勢が世界選手権で入賞したのは2013年モスクワ大会で中本健太郎(安川電機)の5位が最後。五輪では21年東京大会で大迫傑(ナイキ)が6位、24年パリ五輪は赤﨑暁(九電工)が6位と、13年以降もマラソンの主要な国際大会では入賞はしている。とはいえ、自国開催の大舞台で結果が出なかったことは重い意味を持つ。

 23年10月に開催されたパリ五輪代表選考会(MGC)からは日本陸連が優勝者に1000万円、2位に500万円、3位に250万円の賞金を設定するなど選手のモチベーションを高めるための策も打ってはいるが、今後さらなる強化プランが求められそうだ。