藤川球児監督(45)率いる阪神は、今月7日にNPB史上最速となるリーグ制覇を達成。就任1年目にして歓喜の輪の中で宙を舞った青年指揮官は、今やすっかり頭の中を「対ポストシーズン」に切り替え済み。10月15日に開幕するセ・クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(甲子園)への準備に余念がない。
12日終了時点で2位・巨人とは16差。3位・DeNAとは17差。セ界の貯金を独占する今季の虎の圧倒的な強さは、CS制度の存続意義を改めて世間に問い直す格好となってしまった。より厳格なアドバンテージの再設定だけでなく、CS制度そのものの廃止を求める声すらある。
とはいえ、当の藤川監督本人は「僕はCS制度には賛成派。多くの球団のファンが、シーズンの最後にもう一度熱くなれるシステムですからね」と同制度には肯定的な立場を表明する。Aクラス生き残りをかけたレースがシーズン最終盤まで白熱すれば、消化試合は激減し観客動員の大幅な増加に直結する。2位チームは最大3試合、1位チームは6試合をホームで開催できる営業的メリットも極めて大きい。望む、望まざるにかかわらず、同制度は現在の球界にとって手放すことができないイベントとして定着していることも事実だ。
前回優勝時の2023年に指揮官を務めていた岡田彰布前監督(現オーナー付顧問)ですら、広島とのファイナルステージを前に「これで負けてもうたらホンマにエラいことやで…」との重圧を率直に吐露していた。他球団関係者は「もし今年のCSで阪神が敗退することがあれば、ファンの批判の矛先はチームではなく、統括団体のNPBに向かうことになるだろう」と語る。
チーム内からは「ならばサッカーの天皇杯やチャンピオンズリーグのように、レギュラーシーズンとは完全に別のスキームで、セ・パ混合の短期トーナメントなどをポストシーズンに設定すればいいのでは。大学、社会人などのアマチュアチームも参加できれば面白い」との声も。
とはいえ、出場試合数などの純粋な負担増は、選手会との調整も必要なだけに、そう簡単に実現できるものではない。答えが容易に出ない現実との格闘は、これからも続く。












