ドジャース・大谷翔平投手(31)の元通訳・水原一平受刑者(40)が引き起こした「違法賭博事件」は、ひとつの区切りを迎えることになりそうだ。同事件の胴元として摘発されたマシュー・ボウヤー被告(50)に29日(日本時間30日)、米連邦地裁で判決が下される。米放送局「ABC」や米スポーツ専門局「ESPN」など各主要メディアもボウヤー被告に焦点を当てつつ、大谷だけでなくMLB全体を震撼させたショッキングな事件のてん末と今後の展開予想についてあらためて報じている。
ボウヤー被告はすでに違法賭博事業の運営、マネーロンダリング、虚偽の納税申告の罪を認めており、逃げ場はない。検察側は懲役15カ月を求刑。実刑回避の可能性はあると弁護側は必死に〝泣き入れ〟とともに訴えているが、司法当局の目は厳しい。
弁護人は「依存症に苦しんできた男で、責任を受け止めて更生の道を歩んでいる」と情状酌量を強調。実際、ボウヤー被告は法廷提出文書で「すべてを賭けて絶望に陥るのは容易だった」とギャンブル依存を告白し、謝罪の言葉を並べた。さらに過去1年間で160万ドル(約2億4000万円)の税金を返済したこともアピールポイントとされている。
だが、実態は巨額の闇ビジネスそのもの。南カリフォルニアとラスベガスを拠点に、少なくとも700人以上の顧客から違法に賭け金を受け取り、日々数千ドルを稼ぎ出していた。水原受刑者もその顧客の一人で、約1億8300万ドルもの賭け金を失い、結果として大谷の口座から1700万ドルを横領する事態に発展したのは周知の通りだ。
検察当局は、ボウヤー被告が水原事件や大手ブックメーカー社長の摘発で捜査に協力した点を評価している。それでも「数億ドル規模の詐欺計画を主導した」事実は揺るがず、裁判所の判断が大幅に軽減されるとは考えにくい。
5児の父であるボウヤー被告について「家族の支えのもと更生した」と弁護側は強調するが、長年にわたる闇の仕組みを築いた責任は重い。前出の「ABC」や「ESPN」など米主要メディアも「重罪確実」と予想しているのが現状だ。米国野球界を揺るがした違法賭博スキャンダルは、29日の判決で大きな節目となる。












