第107回全国高校野球選手権大会の第12日(17日)の第3試合に登場した西日本短大付(福岡)は東洋大姫路(兵庫)に2―3で惜敗し、33年ぶりとなる準々決勝進出を逃した。

 夏は2年連続で「8強」の壁に阻まれた。西日本短大付は3回、二死一、三塁の好機で打席には4番・佐藤(3年)。「4番として絶対返さなきゃいけない場面」と追い込まれながらも変化球にくらいつき先制打を放った。安田(3年)も続き、この回2点を先制した。

 しかし、5回に逆転を許した。反撃したい打撃陣だったが、2番手として登場した相手エース・木下(3年)の前にあと一本が出ず。7回には一死一、二塁の好機を作ったが佐藤、安田が連続三振に倒れた。9回も走者を出したものの得点とはならず。西村監督は「甘い球がなかった」と相手エースに脱帽の様子だった。

 試合後、4番・佐藤の目からは涙があふれた。「まだみんなと(野球)したいっていう気持ちがこみ上げてきて、すいません…」。7回、木下の前に三振を喫した場面には「変化球もすごいキレている投手で歯が立たなかった。チャンスで打てなくて、チームに迷惑かけてばかりで本当に申し訳ない気持ち」と悔しさを口にした。

 甲子園を通してアルプスからはドボルザークの「新世界より」に乗せて大きな声援が送られた。佐藤自身、ピアノが特技で寮にキーボードを持ち込み、チームメイトの前で腕前を披露した経験もある。「ひとりひとりが声を出して一生懸命に演奏したり応援したりしてくれたので、緊張が和らいだ。自分の背中を押してくれた」と語った。

 今後は大学に進学予定。「2年半、皆の支えがあってここまで来れた。周りの方々に感謝してこれからも生きていきたい」と感謝を胸に今後の野球人生を歩む。