第107回全国高校野球選手権大会の第10日(15日)の第1試合は東洋大姫路(兵庫)がエース木下(3年)の力投と2桁安打の猛攻で8―4と花巻東(岩手)を下し、14年ぶりの夏2勝目を挙げた。

 東洋大姫路は木下が苦しいながらも9回途中136球を投げて9安打、4失点の力投。8―4で迎えた9回無死、代打・千葉脩(3年)に二塁打を許したところでセンバツまで「1」を背負った阪下(3年)がマウンドに上がり、後続を3者凡退に取った。世代屈指の右腕として注目され、昨秋の神宮大会4強進出。センバツでは初戦の壱岐(長崎)戦に先発したものの、その後に右肘じん帯の故障が発覚。チームは2回戦で敗退した。手術をせずに保存療法でリハビリに専念。県大会も投げずに調整を続け、満を持しての復帰戦だった。

 阪下は「ケガ後の初めてのマウンドが甲子園。木下が連れて来てくれた分、恩返ししたい気持ちがあった。チームのために腕を振るだけだった。久しぶりだったけど、楽しめた。自分は木下を助けるピッチングをやりたかった。木下の自責点にはしない。まだ思いきり腕が振れないところはあったけど、まずはストライクを取るのが最優先だった。思い切ってやるしかない」とあふれる思いを口にした。

 打線は花巻東の3投手から逆方向狙いでコンスタントに得点を重ね、2回戦を突破。岡田監督は「打者が頑張って点を取った。木下は最後はへばっていたんで、阪下でいった。去年からの経験値でコツコツここまで頑張って何とかね。球威はまだだけど、丁寧に投げてくれた印象ですね。短いイニングでも今日くらい投げてくれると助かります」と胸をなで下ろした。履正社から母校の監督に就任し3年目。同校14年ぶりの2勝目に「14年は長かったですからね。僕もOBとしてすごくうれしい」と笑顔だった。