新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」14日後楽園ホール大会で、Aブロック3位の辻陽太(31)がBブロック2位の海野翔太(28)との決勝トーナメント進出者決定戦を制し準決勝(16日、有明)に駒を進めた。初優勝へ突き進む辻の野望は、かねて主張するIWGP世界ヘビー級王座(現王者はザック・セイバーJr.)の〝分解〟だ。こだわり続ける真意と、その意義とは――。
ベスト4のイスをかけた新世代同士の一戦は28分超の激闘となった。海野の猛攻を耐え抜いた辻はゲレーロスペシャルからのジーンブラスターで3カウントを奪取。「覚悟はいいか! 俺がこの新日本プロレスを背負っていく」と力強く宣言した。
昨年大会で準優勝に終わった辻にとって、G1初制覇はあくまで通過点でしかない。取材に「最終的な目標としてはIWGP世界ヘビーを取って分解、IWGPヘビーの復活。そこに向けて(来年1月4日の)東京ドームまでに形にできればいいなと思いますね。呪われた世界ヘビーをどうにか解体することが、これからの新日本のためになるんじゃないかと僕は思うので」と青写真を明かした。
IWGP世界王座は2021年3月、IWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタル王座が統一される形で誕生。すでに約4年半が経過したが、辻はかねてこれを再び分離させ、初代王者アントニオ猪木から始まる伝統のIWGPヘビーを復活させるべきと訴えている。「世界ヘビーになってから熱量が落ちていますよね。自分たちの責任も少なからずありますが、脈々と続いてきたものを終わらせてしまったのは良くないことだったと思います。歩んだ道が違うのならば、歩き直せばいい話じゃないかと思うんです」と主張した。
その思いをさらに強めた出来事が、今年5月の内藤哲也の退団だ。近年の新日本では主力選手の退団が相次いでいるが、辻は「オカダ・カズチカしかり、内藤哲也しかり、直接的に超えられない存在になってしまうこともあるじゃないですか。でもベルトというもので歴史がつながっていれば、間接的にでも戦うことができる。だからこそもう一度、新日本の歴史をつなぐべきだと思いますね」と、IWGPヘビー復活の意義を力説した。
そのためにも優勝は譲れない。準決勝の相手はAブロック1位のEVILに決定。「リングの上で自分の人生をリングの上で表現するのがプロレスだと思うので、彼のスタイルは否定しないし、むしろそれを完璧にこなすのであれば尊敬に値するので。『正々堂々』なんて言っても絶対に来ないので、逆に僕から言いたいのは絶対に反則して来いと。僕はあれがプロレスの幅だと思ってますから」と豪語した辻が、頂へと突き進む。













