新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」13日浜松大会のBブロック最終公式戦で、IWGP世界ヘビー級王者のザック・セイバーJr.(38)がYOSHI―HASHI(43)から7勝目を挙げ、ブロック首位突破を決めた。ザックは開幕前に掲げた「国内他団体での防衛戦」の具体案を本紙に披露。さらに来年のG1へ向けた〝改善点〟も提言した。

 スワントーンボムを浴びるなど猛攻にさらされたザックだったが、王者の意地で3カウントは許さない。YOSHI―HASHIの腕十字を切り返すと、最後は変型クラーキーキャットでギブアップを奪取。Bブロック1位で準決勝(16日、有明)進出を決め「このG1は2年連続で俺のものだ。クソガキどもの手に渡るのはまだまだ先だ」と力強く宣言した。

 史上5人目の連覇、そして史上3人目の最高峰王者としてのG1制覇へあと2つ。ザックは開幕前に優勝後の青写真として、国内他団体での防衛戦を掲げていた。公式戦では海野翔太、成田蓮に敗戦を喫したが、その計画に変更はない。本紙の取材に「海野と成田はいつでも私に挑戦できる。しかし理想はG1を王者として優勝し、あの2敗を清算し、年末までにノアで防衛戦を行うクリーンな状態を整えたい。ノアでの時間は私にとって非常に特別なもの。彼らの旗揚げ25周年を記念して、IWGP世界ヘビー級王者としてだけでなく、G1覇者として戻ることは、私にとって完璧なシナリオだ」言い切った。

 最高峰王者のG1制覇が他団体選手との新たな戦いの幕開けであることは、歴史が証明している。1995年の武藤敬司はUWFインターナショナルの高田延彦、2000年の佐々木健介は全日本プロレスの川田利明と、いずれもG1後の東京ドームで外敵と戦った。ザックも「自身の会社のトーナメントで王者が優勝した際の自然なアプローチだと思う」と主張しつつ「今の私にとって最も目立つのは清宮海斗だ。彼は私が在籍していた最後の年に道場に入門したので、デビュー前には多くの時間をともに過ごしたが、試合は行われなかった。OZAWAも日本だけでなく世界中で最も興味深いレスラーの一人となったため、どちらの選択肢にもオープンだ」と〝意中の2人〟を明かした。

 さらにザックは昨年大会から出場者決定戦が開催されているG1の今後についても一石を投じた。「個人的には(各ブロック上位3選手が突破する)プレーオフは素晴らしいアイデアだと思うし、予選トーナメントもとても気に入っている」と評価する一方で「一部の人が混乱しているのは(予選に出場する選手の選考)基準の部分だと思う」と分析。「英国のプレミアリーグやサッカーのシステムに似た形式を採用すべきだと思う。各ブロックの上位4選手が予選通過する場合、下位3選手は来年の出場権を獲得するために予選に参加すべきだ」と明確な〝入れ替え制〟の導入を提言した。

 快挙達成となればその発言権がさらに増すことは確実。ザックが再び真夏の祭典を制し、思い描く理想を実現させる。