負けたのになぜ!? 日本ハムは29日のソフトバンク戦(エスコン)に2―5で敗れ、今月5日から守り続けてきた首位から陥落した。
同点4回に山川に3ランを食らい、チームは首位攻防第1ラウンドを落とした。ゲーム差なしとはいえ、チーム周辺からは「やっぱりソフトバンクの底力は違う」「このままバンクに突っ走られるのでは」などといった不安の声も漏れ始めている。
だが、関係者の話を総合すると、指揮を執る新庄剛志監督(53)だけは激しさを増す争いを〝大歓迎〟しているという。その理由の一つが、パ・リーグへの注目がますます高まる点だ。セ・リーグでは阪神が2位の巨人に11ゲーム差をつけて独走中。ソフトバンクとシ烈な首位争いを展開するほど、ファンの関心は必然的に「1強」のセではなく、パに集中するためだ。
さらに、指揮官はヒリヒリとしたペナント争いの経験が、最終的に個々の選手とチーム力の向上に役立つことも念頭に置いている。新庄監督は以前からソフトバンクの強さについて「優勝争いを各選手が何度も経験しているのが大きい」と話している。
シーズン中盤から終盤に差し掛かるこの時期の首位争いは、若手中心のチームにとって大きな重圧がかかる分、将来的の糧にもなる。プレッシャーに打ち勝つことで〝野球脳〟も鍛えられ、ワンプレーの重みも身をもって知ることができるわけだ。
仮に順位を落としたとしても、最後の最後に頂点に立てばいい。だからこそ悲壮感などみじんもなく、この日の試合後も「まあ、明日ね。(ソフトバンクと)同じラインに立ったので。いいじゃないですか。盛り上がっていきましょう」と気にするそぶりはなかった。
今後、本格化する優勝争い。先々も見据える新庄監督にとって首位陥落など痛くもかゆくもないようだ。












