これもスターの宿命か…。パ・リーグ首位を走る日本ハムは13日のオリックス戦(エスコン)に4―0で快勝。3カード連続の勝ち越しを決め、貯金を今季最多の「17」まで増やした。快進撃を続けるとともに新庄剛志監督(53)率いるチームの注目度もアップ。喜ばしい半面、清宮幸太郎内野手(26)は〝風評被害〟にもさらされている。

 今季初登板となった先発・福島は要所を締めながら5回無失点の粘投で初白星を挙げ、打線も1点リードの5回に清宮幸の7号2ランとレイエスの18号ソロで一気に突き放した。試合後の新庄監督も「いいですね。すごくいい」と攻撃陣をたたえた。

 打線をけん引している一人が〝夏男〟清宮幸だ。毎年、夏場になると調子が急上昇するが、今季も7月に入るなり打棒が爆発。この日は勝負を決定づける一発を放ち、前日12日の同戦では3安打4打点の大暴れだった。

 そうした活躍が周囲から注目を集めるためか、自身のプレーや言動に〝ぬれぎぬ〟を着せられるケースも増え始めている。

 例えば11日の同戦での三塁守備。2点リードされた5回一死一、三塁の場面で相手打者・杉本が放った三ゴロを捕球した清宮幸は即座に本塁に送球した。三走をアウトにして封じたが、このプレーにテレビ解説者や一部ファンが「本塁ではなく二塁に投げていれば併殺を取れたのでは」と清宮幸の判断を疑問視。その後、西野に試合を決める適時打を浴びたこともあり、清宮幸はSNSなどで批判の矢面に立たされてしまった。

 ところが、実際はベンチから事前に受けていた指示を忠実に実行しただけ。谷内内野守備走塁コーチに聞くと「あの場面の本塁送球は問題ない」と強調した上で清宮幸の判断をこう評価した。

「確かに二塁に投げていれば併殺を取れたかもしれない。ただ、日ごろから『確実に併殺が取れるゴロ、打者でない限り三走をアウトにすることを優先するように』と徹底させていますから。その意味で幸太郎の判断は良かったと思います」

 さらに、清宮幸の不運には「車内アナウンス」に関する誤解もある。

 今春から本拠地・エスコンと最寄り駅・北広島駅を結ぶシャトルバスの車内では、日本ハムの主力選手のアナウンスが流れている。だが、大半の選手が真面目な口調で語っている中、清宮幸バージョンだけは〝おちゃらけ風〟。そのため、一部から批判的な声が上がったのだ。

 だが、これは本人が「混雑するバス車内で少しでもファンに笑ってもらえたら」と意図的に砕けた口調にしたもの。ファンを思ってのサービス精神が、まさかのアダになるのだから悲運としか言いようがない。

 主軸を担う清宮幸の注目度はチームの躍進と自身の状態が上向くに連れ高まるばかり。パの上位球団は僅差で競っていることもあり、一つのプレーやささいなことが話題になるのも無理はないが…。

 好調なバットと同様、加速度的に高まる清宮幸への関心度。ここはもうスターになった証しと捉えて乗り越えるしかなさそうだ。