やはり長距離砲には向かないということか。日本ハム・清宮幸太郎内野手(25)がこだわりの「魚雷バット」とまさかの決別だ。

 チームの主軸を担う清宮幸は6日のオリックス戦(京セラ)からバットの先端部分が細く、芯部分が太い魚雷バットの使用を解禁。「(バットの)ヘッド部分がスッと出る感じで僕には合っている」と好感触を口にし、同戦でいきなり豪快な一発を放つなど新たな相棒との船出に意欲を燃やしていた。

 だが、その後は単打は出ても本塁打や長打が一本も出なかったこともあってか、14日のオリックス戦(エスコン)前には「もう使わないかもしれない」とポツリ。「ヘッドの入りはいいんですけど、ボールが飛ばないので。(前のバットに)戻します」とわずか10日足らずで苦渋の決断を下した。

 魚雷バットは芯の部分がグリップ寄りにあるため、球界内では「長距離打者には不向き」という声が後を絶たない。清宮幸はその概念にあらがうかのように特殊バットを取り入れたが、結局は合わなかったようだ。

 ただ、チームの攻撃陣を指導する八木裕打撃コーチ(59)は、清宮幸の即断に「チャレンジした上でやめるというのであれば、それはいいと思う」と前向きにこう評価する。

「(魚雷バットで)1回ホームランが出たとはいえ、自分の中で変な感じがするならスパッとやめた方がいい。俺も振ったことはあるけど、ヘッドが軽い感じだから本当に振りやすい。でも打ちやすく感じる分、ヘッドが返らないというか、返らない感覚になるから。そこが合わないというなら元のバットの方がいい。幸太郎は今、ヒットは出ていてもあまり状態がいいとはいえない。今(魚雷バットを)やめれば短い期間だったわけだし、今後の打撃にも影響はないはずだからね」

 試行錯誤した上での前向きな判断だったと考えれば、今回の試みは決して無駄ではなかったはずだ。