まさに離れ業だ。リバン・モイネロ投手(29=ソフトバンク)が「マイナビオールスターゲーム2025」第1戦(23日・京セラ)で全パの2番手で登板。3回から2イニングを投げて無失点と好投したが、最後の打者に対してはまさかの〝利き手交換〟を披露した。

 本来の左腕ではなく右腕から投じた球は124キロを記録し、最終的にファビアン(広島)を三飛。もともと左投げだが、キューバでの少年時代から投手以外のポジションを務める時などには右でも投げていた過去がある。「遠投もけっこう飛ぶし、普通の外野手くらいは投げられるよ」と自信満々で「福岡で少し練習して、やろうかなと(思った)。ファンの反応もうれしかった」と笑顔を見せた。

 登録は「左投げ左打ち」ながら、昨季の日本シリーズや今季の交流戦では右打席で犠打や安打を記録するなど、両打ちとしての素質を発揮しているのは野球ファンも知るところ。それに加えて両投げという要素まで加われば、大谷翔平の二刀流も超える〝多刀流〟も見えてくる。

 さらにモイネロの器用さは野球だけにとどまらない。バスケットボールや、腕だけでなく足を使うサッカーなども得意。さらに料理を自分ですることもあるなど「何をやらせても器用」な一面が、パ・リーグ防御率ナンバーワン投手には秘められている。

「1回やったことがあるという実績ができたから、いいと思う」と底知れぬポテンシャルを満天下に示した左腕。ファンを驚かせる無限の可能性に、今後も目が離せない。