新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」が19日の札幌大会で開幕。Bブロック公式戦でグレート―O―カーンがドリラ・モロニー(28)に至極当然の黒星を喫し、早くも全敗が確実となった。

「グレード1」をうたう最高峰のリーグ戦において、オーカーンのような弱者男性…いや弱者が5年も連続でエントリーされているのは、プロレス界の七不思議の一つとされている。初戦の相手のモロニーは石井智宏との出場者決定戦を制しての初出場だが、どちらが予選からスタートするべきだったのかは、火を見るよりも明らか。後入場のオーカーンの顔にも「…うーむ、まずいのォ。あいつワシより強くねー?」と書いてあった。

 誰の目にもビビッてしまったことがバレバレなオーカーンは、時間稼ぎのつもりか、チンタラと入場衣装を脱いでいたところを奇襲される始末。今から戦う相手を目の前にして、無防備に背中を向けていたのだから当然の報いで、どういう了見だったのか、今度じっくり話を聞いてみたい。

 そして試合が始まると、我々はさらなる悲劇を目の当たりにすることになる。先ほどG1出場は5回目と書いたが、何を隠そうオーカーンはこの5年間何一つ成長していない。せいぜいできることと言ったら、猿まねのTTDと、バカの一つ覚えのエリミネーターで、対戦相手にはとっくに研究され尽くされている。当然のようにエリミネーターを回避されると、ザ・ゴアを浴びて窮地に陥った。

 顔も性格も往生際も悪いオーカーンは、ドリラキラーをアイアンクローで切り抜けて、そのままコブラツイストに移行したが、いとも簡単に脱出されて再びザ・ゴアのエジキに。「無駄な努力、御苦労様♠」とばかりにドリラキラーでマットに突き刺されて力尽きた。パワー、スピード、ルックス、若さ、期待感すべてにおいて完敗だった。

試合後、バックステージでも醜態をさらすオーカーン
試合後、バックステージでも醜態をさらすオーカーン

 期待感で思い出したが、開幕前に団体の公式LINEアカウントで行われたリーグ1位通過予想アンケートで、Bブロックの1位はKONOSUKE TAKESHITAだった。公開された上位5名の中にオーカーンの名前は当然なし。試しに担当者にオーカーンは何位だったのか聞いたところ「公開していない情報なので教えられません」との返答だったが、その顔には「10位です」と書いてあるようにしか見えなかった。奇跡に次ぐ奇跡によって優勝決定トーナメントに進出した昨年大会の成績など、もはや誰も覚えていないのは、この1年間オーカーンがいかにリング上で存在感を示せなかったかを表している。

 かつてユナイテッド・エンパイアで同門だったモロニーに力の差をまざまざと見せつけられたオーカーンは「帝国を裏切りやがったモロニーにやられているようじゃ、いよいよ立つ瀬がなくなってきやがった」と遅すぎる危機感をにじませた。

 次戦(20日、札幌)の相手は過去シングル全敗の鷹木信悟とあって「正直トラウマレベルだ。明日も負けることになれば、いよいよ本当に余はどうなって…」と弱音を連発。最後は「トラウマを必ず払拭させる。それだけだ!」と虚勢を張ったが、そもそも鷹木以外の相手にも勝ち目がないのだから、何を一丁前に1試合ごとの意気込みを語っているのだろうか…。

 昨年のような天変地異が2年連続で起きるわけもなく、オーカーンの全敗敗退は既定路線。今年もまた、オーカーンが醜態をさらすだけのリーグ戦が始まってしまったと言っても過言ではない気がする。