アカン、ホンマに強すぎるわ――。阪神は6日のDeNA戦(横浜)に5―1で完勝し、アレよアレよの8連勝。3番・森下が14号2ラン&15号ソロの1試合2発で、セ打点王争い単独トップに立つ56打点とすると、4番・佐藤輝も本塁打王レースを独走する21号ソロ。投げては先発の伊藤将が7回5安打1失点と安定感ある投球で、今季3勝目をマークした。

 直近6戦で計5失点しかしていないチーム防御率は驚異の1・93。言うまでもなく12球団トップの成績だ。攻撃面もチーム打率2割4分6厘で同2位タイと好調。投打がハイレベルにかみ合い、夏の快進撃は当面続くことになりそうだ。

 巨人→DeNAと続いたV戦線のライバルたちとの6連戦を全勝で終え、2位・広島には6・5ゲーム差。長く続いたダンゴ状態から完全に頭ひとつ抜け出した格好だ。こうなるといよいよ2年ぶりとなる〝アレ奪回〟も現実味を帯びてくるが、古株の球団関係者たちほど「まだ早い」「まだ何も安心なんかできない…」とかえって表情を曇らせる。

 2023年に18年ぶりとなるリーグ制覇を達成したが、そこに至るまでに何度も夏場以降の失速でV逸を喫してきた過去がある。08年には最大13ゲーム差を原巨人に逆転されて2位フィニッシュ。真弓政権下の10年は、9月に一時マジックを点灯させながら、落合竜に足をすくわれた。

 佐藤輝らのルーキーイヤーだった21年も8月末まで首位の座を守りながら、村上らを擁した高津ヤクルトの猛チャージに競り負けて0ゲーム差の2位。苦難の歴史を積み重ねてきたチームだけに、この時期の好調をうのみにして、ぬか喜びすることなど到底できない。

 シーズンの最大の勝負どころを「8月以降」と位置づける藤川球児監督(44)も「オールスターブレークまでの期間は、戦力の再整備に注力する」と明言。チーム力の底上げを念頭に置きながら、起用のバリエーションを増やすべく試行錯誤を続けている。〝空白の17年間〟で味わった屈辱を、教訓とレガシーに昇華させることができれば、真の黄金時代が到来するはずだ。