ドジャースが6月を17勝10敗で勝ち越し、ナ・リーグ西地区で2位のパドレスに7ゲーム差をつけて首位を独走している。
その立役者の一人は月間打率3割4分5厘、9本塁打、31打点と大復活を遂げたマックス・マンシー内野手(34)だろう。長打力が持ち味でありながら開幕から文字通りの空回りを続け、凡打と三振の山を築いて4月末まで0本塁打。米メディアやドジャースファンから容赦ないバッシングを浴び、愛妻のSNSには侮辱的なメッセージまで寄せられた。
転機が訪れたのは4月30日(日本時間5月1日)。右目の乱視を矯正するメガネをかけて臨むと、その試合で今季初本塁打を放ち、徐々に調子を上げていった。
そして、技術的に全てが合致したのは、5月9日(同10日)のダイヤモンドバックス戦だったと地元紙「ロサンゼルスタイムズ」に明かしている。場面は10―11で迎えた9回無死二塁の場面。2球目に胸元へ食い込んできた95マイル(約152・9キロ)の直球を振り抜き、右前への同点適時打とした。この時を振り返り、マンシーは「短時間の直球勝負だったので、頭の中で何かが引き起こされたんだ。冬から取り組んできたことが全て詰め込まれ『そうだ、こういう感じだ』という感じだった」と語っている。
オフの間からアーロン・ベイツ打撃コーチの助言のもと、技術的な変化を加えた。ところが全くフィットせず、腰は開き、右肩は突っ込む最悪の状態に陥った。マンシー自身も「そのせいでどの球にもタイミングが合わなくなってしまった」とこぼしたこともあった。
だが、無死二塁の場面であらゆる〝邪念〟を捨て「走者を二塁から三塁に進めよう」とチーム打撃に徹し、直球に反応だけでバットを振り抜いたことで全てが変わったのだという。同紙は「マンシーは状況を把握し、スイングの仕組みを頭から追いだし、ただ一つの目標に集中した。結果を出さなければいけないプレッシャーやスイングの細部にとらわれず、心が曇っていない時がマンシーのキャリアにとって最高の時だ」と伝えた。
極限のスランプに陥っていた時期は毎日のようにトレード候補に挙げられたが、今やオールスター投票の三塁手部門でトップを争っている。爆発的な打力を維持できれば、ワールドシリーズ連覇にも近づきそうだ。











