西武が「激変ぶり」を印象付けた。12日の阪神戦(ベルーナ)で4ー1と逆転勝ち。セ・リーグ首位チーム相手に全て逆転で3連勝スイープに成功し、前カード・広島戦(マツダ)の3連敗を払拭した。

 ポイントとなったのは3点リードで8回に入り、継投から逃げ切りに入った場面。4番手・山田陽翔投手(21)が一死満塁のピンチを背負い、大山に一発が出れば逆転の窮地に立たされていた。

 ここで西武内野陣はマウンドに集まり、意思確認。山田―古賀のバッテリーと一塁手・ネビンは冷静にサインプレーで一走・佐藤輝をけん制で封殺した。ネビンが佐藤輝の死角となっていた後方から一塁ベースに入り、けん制アウトを奪った。このプレーで流れが大きく変わり、バッテリーは後続も撃ち取って見事にピンチを脱した。

 試合後の西口文也監督(52)は「あそこはよくゼロで帰ってきたと思います。キャンプから練習してきたプレーですけど、いいところで使ってくれてよくアウトにしてくれた」と満足げ。

 一方、山田は自身がマウンド上で見せた〝大仕事〟について「(直前の円陣で)古賀さんから『けん制もあるかもしれないから頭に入れておけよ』というのがあったので冷静にいきました。練習してきたことを出せたのでよかった」と安ど。捕手の古賀も「あの状況でひとつアウトを増やせば、精神的に楽になるので、僕からサインを出しました。ネビンも狙っていたんじゃないかなと思う。(佐藤輝の)リードというよりも、常に隙あらばというのを狙っているので」と〝してやったりの表情〟を浮かべていた。

 これで今年の交流戦成績は5勝4敗。昨年はわずか4勝しかできず借金も10と壊滅的な状況に追い込まれていたが、その勝ち星を早くも3カード目でクリアした。パ2位の座も堅持し、貯金5。首位・日本ハムにも2・5ゲーム差だ。

 指揮官は「広島で3連敗した後、大事なところで3連勝できたというのはチームにとって大きいと思います」とも述べ、確かな手ごたえを感じ取った様子だった。

 昨季91敗の黒星地獄にあえいでいたチームが、これだけ早々と「再生」するとは一体誰が予想しただろうか。セ首位の座を堅持する猛虎相手に同一カード3連勝を果たしたことで、球界関係者やファンの間でも「今年のライオンズの強さは紛れもなく本物だ」との声が広まりつつある。