西武・仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチ(53)が3日、ヤクルトとの交流戦(ベルーナ)開始前、巨人時代の恩師である長嶋茂雄さん(享年89歳)を悼んだ。

 今はライオンズの首脳陣としてチーム再建に携わる仁志チーフコーチは、今につながる長嶋さんとの思い出についてこう振り返った。

「(1996年の)ルーキーの時の思い出としては(阪神戦で)サヨナラエラーをしたことがあって、そのゲーム後に監督の部屋に呼ばれて励まされた。次の日またゲームに出ていったんですけども、そういう要所、要所で温かい言葉をかけてくれたり、温かい目で見守ってくれた。僕はそういう寛大な長嶋さんの気持ちがあったから使われていたんだなというのは、今も思います」

 95年のドラフト逆指名で日本生命から巨人に入団。1年目シーズン途中にジェフ・マントの途中解雇により、長嶋監督によって二塁から三塁に抜てきされ打率2割7分、7本塁打、24打点で「メーク・ドラマ」に貢献。新人王に輝いた。

長嶋さんとの思い出を振り返った仁志コーチ
長嶋さんとの思い出を振り返った仁志コーチ

 仁志コーチはしみじみと「あの時、監督が長嶋さんで武上さんが打撃コーチ、土井さんが守備コーチで皆さん亡くなられてしまったんですけど、本当にその方々にお世話になって、それぞれの表情を今でも浮かべながら、あの時どういうことを考え、どういう姿で、どう選手と接していたかなというのは、毎日のように思い返しています」。

 その上で長嶋さんについて「いつも選手に希望を持たせるような言葉をかけてくださって、シーズンは優勝できないことも何年も、たくさんありまたけど、それでも最後の最後まで『まだまだいけますよ』『もうひと波乱ありますから』って、いつも言っていたんですね。その言葉にやっぱり選手も乗せられて、まだいける、優勝を諦めないっていう、そういうチームの姿があったと思います」とも口にした。

 長嶋さんが熱弁をふるっていた「ポジティブ・シンキング」の重要性をあらためてかみしめていた。