広島は23日のヤクルト戦(マツダ)に7―1で圧勝した。相手先発・石川を2回途中までに7安打、6得点で粉砕。先発した大瀬良も7回1失点で今季初勝利を挙げた。新井貴浩監督(48)も「いい攻撃だった」と快勝を先導した赤ヘル打線を称賛した。
首位を走る中でも4番・末包昇大外野手(28)の存在感が際立ってきた。開幕早々に左脇腹を痛めて戦線離脱したモンテロの代役として、今月9日の中日戦から4番に定着。この日も初回一死一、三塁で先制の右前適時打を放つなど、得点圏では驚異のリーグ2位となる打率5割3分3厘(15打数8安打)で12打点を誇る。
これまでにも末包は中軸候補と期待されながら、昨季も29試合で4番に起用されたが、確固たるポジションをつかむことはできなかった。だが、4年目の今季は違う。本人が口にしたのはチャンスで迎えた打席での意識の変化だ。
結果を欲しがることは当然だが、末包は「今年はもうダメならダメと自分の中で割り切ってやれている。自分のやることだけしっかりやって、それで抑えられたら仕方がない。どんな投手であれ、打席で自分のやれることは一緒。結果的に抑えられたとしても『ああ、いい投手だな』と思うようにして」と打ち明ける。自分を必要以上に追い込まないことが奏功しているという。
この〝割り切り打法〟が別の好循環も生んでいる。こだわり続けた安打内容にも〝見切り〟をつけた。「バットを折られても別に悪いことではないと。スイング自体、いい角度で投手の球に入っているからバットが折れてもポテンヒットになる」。確かにバットを折られれば見栄えも悪いが、末包は結果的に「H」ランプを点灯させられれば素直に喜ぶ余裕も持ち合わせられるようになっている。
自分を肯定してあげることで高めた決定力。4番の重責と向き合いながら同3位の17打点も記録している。若き鯉の和製大砲がますます脅威を与えることになりそうだ。












