ブルージェイズの本拠地で開催された19日(日本時間20日)のブルージェイズ―マリナーズ戦で〝サイン盗み疑惑〟をめぐり、両軍が一触即発となる騒動が起こった。

 ブ軍が1―0でリードしていた4回終了時だった。この回も無失点に抑えたブ軍先発のホセ・ベリオス投手(30)が二走だったマ軍のカル・ローリー捕手(28)に小走りで近づき、罵詈雑言を浴びせた。口論は収まらず、両ベンチから選手が飛び出して乱闘寸前となった。

 ベリオスは「彼が何をしているのか分かっていると伝えた」と告白。さらに「彼らは私の指を見ることができる。これは戦争であり、私はそのために戦う。私はあまりそのような反応はしない。でもチームのためにそのような反応をした。私たちは家族なんだ」とまくしたて、ローリーが二塁上からボールの握りを見て球種を打者に伝えていたと主張した。

 これが真実なら大問題だが、米メディアの反応は冷ややかだ。地元カナダの「カルガリー・ヘラルド」は「2020年のア・リーグワイルドカードで対戦して以来、ロースターが変わったにも関わらず、ブルージェイズとマリナースの間には依然として苦い感情が漂っている」と〝サイン盗み疑惑〟は重要視せず、単なる遺恨の延長だと解説。同年のワイルドカードでブ軍はローリーに8打数4安打1本塁打されて2連敗を喫しており「両者の間には確執があり、沸点に達した」と伝えた。

 また、「ファンサイデッド」も「ローリーはトロントを圧倒し続けている。ベリオスはローリーの走者での振る舞いに不満を漏らしたが、選手の打撃をコントロールできない状況ではあまり文句を言うのは難しい」と指摘。ローリーは難くせをつけられた後の6回にベリオスから逆転の2点二塁打を放っており「ローリーはベリオスにできなかったやり方で実力を発揮した。トロントがマリナーズに特別な憎しみを抱いているとしても、ベリオスはこの件で主張する根拠は薄弱だ」と、ベリオスの〝独り相撲〟だと勘繰る始末だった。