人間と犬や猫の病気は類似点が多く、人間同様に犬や猫もアレルギーに悩まされる。そうした動物のアレルギーの検査について、どんな検査をするのか、その後の対処策や検査費用などを専門家に聞いた。 

【何がアレルギーの原因か特定できる】

 動物のアレルギー検査は全国の多くの動物病院などで実施されている。
 犬が受けることのできるアレルギー検査にはいろいろな種類があり、次のような検査が代表的だ。

アレルゲン特異的IgE検査の仕組み
アレルゲン特異的IgE検査の仕組み

 *アレルゲン特異的IgE検査=アレルギー性皮膚炎が疑われる場合には、まずこのアレルギー検査が行われる。血液中のIgE抗体がどのアレルゲンに反応するのかを検査する。

リンパ球反応検査の仕組み
リンパ球反応検査の仕組み

 *リンパ球反応検査=食物アレルギーの検査。食物アレルギーの大半はリンパ球が関与しているとされる。そこで、犬の血液からリンパ球を分離してアレルゲンと混ぜて培養する。それによってリンパ球がどの程度増えたかをチェックする。

 *アレルギー強度検査=血液中のリンパ球の値の検査。この数値によって、体内で起きているアレルギー反応の強さが分かる。

 検査の結果が出るまでの期間は検査種類によって異なる。先に紹介したアレルゲン特異的IgE検査、リンパ球反応検査、アレルギー強度検査などはおおむね1~2週間程度だ。

 検査結果で陽性が出た場合には、獣医師の指示に従って原因物質を避けたり服薬などで治療する。

【薬漬けにせずともアレルゲンを避ければいい】

 ここで重要なのが「検査でアレルギーの原因物質が判明することです」と強調するのは犬、猫のアレルギー検査サービスを全国の動物病院などに提供している動物アレルギー検査の増田健一社長である。

「検査でアレルギーの原因物質が判明すれば、そのアレルゲンを避けることによって、アレルギーの薬で薬漬けにしなくても愛犬を助けることができるのです」という。

 つまり愛犬にアレルギーが疑われる場合には、まずアレルギー検査を受けさせることによって反応のあるアレルゲンが分かる可能性がある。それによって、アレルゲンを摂取させないようにしたり、アレルゲンに触れさせないようにしたりすることができる。場合によっては、低アレルゲン食に切り替えたり、アレルギー用シャンプーや保湿剤などを症状に応じて使ってみる、などの対応が可能になるのだ。

 なお検査費用は何種類の検査を一度に実施するかにもよるが、1万円から数万円の間といったところがおおむねの目安だ。

「人間でも大人になって急に花粉症になることがあるように、犬も成長の過程でこれまでになかったアレルゲンに対してアレルギーを発症することもあります」と、増田社長は注意を促す。飼い主は、できれば愛犬にアレルギー検査を受けさせることを留意しておくのがいいだろう。

 なお、検査内容などについては犬の場合で述べたが、猫でもほぼ同様の検査を受けることができる。