【オモロー山下の決算CHECK!】皆さん、こんにちは。オモロー山下です。オモロー! 今回取り上げるのは7日決算発表のフジクラです。もし僕がフジクラ株ホルダーだったとしたら、今期の決算を「またぐのか? またがないのか?」をジャッジしたいと思います。あくまで僕の考えなので、投資は自己責任でお願いしますね。
年初来高値7933円。安値2741円
AIインフラの光ファイバー銘柄として投資家の注目を集め、5月14日には年初来高値となる7933円を付けました。前回決算では次期の業績見通しが市場予想を下回り、投資家の失望売りにより株価が暴落。他のAI関連株にも売りが波及し、フジクラショックと呼ばれました。その1か月後に上方修正を発表し、株価は回復するも、再び下降トレンドに突入しました。
どんな会社?
フジクラは光ファイバーをはじめとする電線・通信インフラを、製造・販売している会社で、古河電工、住友電工とともに電線御三家と呼ばれています。近年はAIの普及により、データセンターでの光ファイバーの需要が爆発的に伸びています。フジクラは3社の中でも光ファイバーの事業比率が、古河電工28%、住友電工6%に対して55%と比率が高いことも株価上昇の要因につながったとみています。
フジクラの強みは、高精密な光ファイバー技術にあります。柔軟に折りたためるため、束ねたときに圧倒的に細くなり、他社と同等の配管サイズでありながら、2倍以上の光ファイバー芯数を詰め込むことができるそうです。
前回決算振り返り
では前回の決算を振り返りましょう。今期の売上高は前期比5・1%増、営業利益は前期比11・8%増、最終利益は前期比0・7%減でした。AIデータセンター向け製品の成長期待が高い企業が、最終減益の見通しを示したことでネガティブサプライズとなり暴落しました。減益予想の理由について光ファイバーの増産で原材料の一つである水素の調達が追いつかなくなることを懸念材料として挙げていました。それなのに1か月後には「そんなことなかった」と言って上方修正したんですよ。これではフジクラの決算への信頼感がなくなってしまいますよね。
あと懸念されていたのが地合いの悪さです。先日、ハイパースケーラー(巨大データセンターを運用する超大手企業)と呼ばれるグーグルの決算があり、フリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が上場以来初のマイナスに転じました。それによりAI関連の過剰な設備投資に対する懸念が再び高まったのです。要は「そんなに投資して、回収できるんか?」って話です。でも、そのハイパースケーラーからの多額の設備投資金を受け取るのはサプライヤーのフジクラなんですよ。本来ならサプライヤー側のフジクラにとってはプラス材料なはず。しかしマーケットはAI関連すべてに「売り」という判断を下しました。
ただそのあと、立て続けに発表されたマイクロソフトとアマゾンの決算で状況が一変。「AI事業で設備投資を回収できるんか?」問題で懸念されていた、クラウド事業の売り上げが特に好調だったことで、その不安が和らぎ地合いが好転したのです。
さらに住友電工が7月31日の場中に決算を発表。光ファイバーなどデータセンター関連を含む情報通信事業が他のセグメントと比べて、大きく利益を伸ばしていました。発表直後のチャートは下に反応しましたが、引け後のPTS(夜間取引)では上昇に転じました。
またぐの? またがないの?
以上のことから光ファイバーの事業比率が55%と高いフジクラの業績も良好だと判断。さらに地合いも好転したことで、フジクラの決算は「またぎます!」。
短期連載は今回で終了となりました。AI半導体関連株が大きく崩れ、皆さんもいつも以上に難しい判断を迫られたのではないでしょうか。僕は数字が苦手なので、決算の細かい数字を見るというよりも、「PERの数字より成長率の数字の方が大きいので良い」とか、ざっくりとしか見ていません。あとは日々流れるニュースを見て「○○によって流れが変わった」とか市場の状況を追いかけて判断しています。皆さんも自分なりの判断基準を確立させてみてはいかがでしょうか。今までお付き合いいただき、ありがとうございました。投資オモロー!(終わり)
※本記事は特定の株式の購入や売却を推奨するものではありません。本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。投資判断は自己責任で行ってください。















