「風が吹いても痛い」といわれるほどの激痛を伴う痛風発作。夏に起こりやすいともいわれるが、いったいどのような病気なのか、リウマチ専門医の児玉華子先生に話を聞いた。

尿酸値が7.0mg/dlを超えたら要注意だ
尿酸値が7.0mg/dlを超えたら要注意だ
痛風は足の親指の付け根に症状が出ることが多い
痛風は足の親指の付け根に症状が出ることが多い

 ――痛風とはどういう病気

 児玉医師(以下、児玉)尿酸値が高い状態が長く続き、関節に尿酸の結晶がたまることで起こる関節炎です。蓄積した結晶が一定量を超えると、結晶性関節炎として激しい炎症と痛みを引き起こします。

 ――尿酸値が高い=痛風ではないんですね

 児玉 そのとおりです。尿酸値が高くても、症状が何もない人もいます。ただし、痛風発作が起こる背景には、慢性的に尿酸値が高い状態があるのは事実です。一般的に尿酸値が7・0mg/dlを超えると、高尿酸血症といわれます。

 ――どこに、どのような症状が出がちでしょうか

 児玉 足の親指の付け根に起こるケースが圧倒的に多いです。突然、非常に強い痛みが出て、足の指が腫れて歩けなくなることもあります。ほかにも、足首、アキレス腱、手、手首、肘、耳など、尿酸の結晶がたまりやすい部位でももちろん起きます。

 ――夏になぜ起こりやすいのでしょうか

 児玉 痛風発作の引き金として、脱水が関係しているからです。高温時に発作リスクが高いという研究もあるほどです。特に、朝の起きがけは要注意です。寝ている間は体温が下がりやすく、尿酸は温度が低いほど結晶化しやすくなります。さらに夏場の夜は脱水状態になりやすく、血液が濃縮されて尿酸濃度が急上昇しかねない。そのため、痛風発作が起きやすいといわれます。

 ――尿酸値の乱高下が、発作のきっかけになるということでしょうか

 児玉 そのとおりです。具体的には、脱水、多量飲酒、激しい運動後、暴飲暴食、絶食状態などがきっかけになります。実は、尿酸を下げる薬を始めて、急激に尿酸値が下がった際に発作が起きることもあるんです。だからこそ、尿酸値を下げることはとても大事ですが、急激な乱高下を避けるためにも、医師の指導のもと徐々にコントロールすることが重要です。

 ――男性に多い疾患だと聞きました

 児玉 男性患者が圧倒的に多く、全体的に患者数が増えているというデータがあります。女性はエストロゲンというホルモンの影響で尿酸を排せつしやすいため、尿酸値が高くなりにくいとされています。ただし、ホルモンバランスが変化する時期には注意が必要で、女性だから痛風にならない、というわけではありません。

 ☆こだま・かこ 松山赤十字病院リウマチ膠原病センター部長。日本内科学会総合内科専門医・認定内科医・指導医。日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医。北里大学医学部卒業。独立行政法人国立病院機構相模原病院リウマチ科などを経て現職。