素材の原型をとどめないほど加工されていたりする超加工食品の健康リスクが最近問題視されるようになっている。超加工食品とはどんなものか、どこに問題があるのか、対処法などを専門家に聞く。
【摂取量と頻度が問題だが、約3割を超加工食品から摂取のデータも】
超加工食品は菓子パンとかカップ麺などをはじめ身近にあふれかえっている。しかも保存に便利で、食べるのも手軽なことが多い。また超加工食品は比較的安価な原材料を用いて大量生産されていることが多く、安く入手できてしまうこともあって、ついつい摂取してしまいがちなのだ。
実は超加工食品の摂取は非常に増えるようになっている。東京大学の研究グループの調査によれば、日本人の成人は1日の総エネルギー摂取量の約3割を超加工食品によって摂取しているというデータが明らかにされている。
ただ、超加工食品について現在分かっているのは、食べている人に心血管疾患やがん、認知機能低下、早期死亡などのリスクが高まる傾向があることだ。しかし健康上のリスクには食事だけでなく生活習慣やストレスなどその他の環境も関わるため、必ずしも超加工食品だけが原因とまでは解明されていない。
したがって超加工食品は、1回食べたから危険というわけではない。超加工食品を摂取する「量」と「頻度」が多ければ問題だということは容易に理解できるはずだ。要するに毎日の積み重ねが大切だと言える。
そこで振り返ってみてほしいのだが、今日食べたものの中に超加工食品がいくつあったかお分かりだろうか。分からない人が多いはずだ。どれが超加工食品なのかは、そう簡単には判断できないことも確かだ。
この判断について、管理栄養士の神田由佳さんは「超加工食品は便利で身近にあふれているので、避けようとするのではなく、むしろシンプルな食事を選ぶようにするのがポイントです」とアドバイスしている。神田さんは自身のブログで「食のコラム」として人生が楽しく豊かになる食べ方を提案している。
【避けるのは難しいが、そのままの食材に近いものを選ぶ】
一般的な加工食品がすべて問題というわけではない。例えば冷凍野菜、魚の干物、豆腐、みそなどといったシンプルな加工食品は摂取しても何ら悪いことはない。
これに対して超加工食品は加工のレベルが極めて高いのだ。「判断に迷った時は、そのままの食材に近いかどうかで選びます。つまり原材料が想像できるかどうか、家庭で再現できるかどうか、添加物が多過ぎないかどうかを判断の目安とするといいでしょう」(神田さん)
伝統的なご飯とみそ汁などのシンプルな食事が超加工食品に頼り過ぎないようにするためのベースになるという。
すでに多くの研究によって超加工食品によるリスクの上昇が繰り返し指摘されている。その点を考えれば、食品の加工度が低いものを選択するように心がけるのがリスクを減らすことになるとは言えるだろう。
むやみに加工食品を恐れるようなことは必要ないとしても、いますぐできる対策として日常の食事の選択を見直してみるのはいかがだろうか。













