超加工食品とは素材の原型をとどめないほど加工されていたりする食品を言う。その健康リスクが最近問題視されるようになっている。では超加工食品とはどんなものか、どこに問題があるのか、対処法などを専門家に聞いた。

【自然の形から大きく変化して原材料の形がほとんど残っていない】

 超加工食品はウルトラプロセスフードといわれ、世界的にも注目を集めるようになっている。

 加工の程度が非常に高い食品のことで、代表的なものは菓子パン、総菜パン、カップ麺、インスタント食品、スナック菓子、チョコレート、ハム、ソーセージ、ベーコン、清涼飲料水、合成甘味料入りジュースなど。つまり、何ら特別な食品ではなく、日常の中にたくさんあるものだ。

 しかし超加工食品は、工業的な工程によって製造され複数の添加物が使われているため、自然の形から大きく変化して原材料の形がほとんど残っていない状態になっている。また複数の食材を工業的に配合して製造され、さらに保存料、着色料、香料、乳化剤など添加物が多く使われていて長期保存できたりする。

 しかも超加工食品は添加物などで味が多くの人に好まれるように仕上げられていたり、柔らかくて食べやすかったり、食べた時の満足感があったりする。その上に、手軽にすぐ食べられ、どこでも手に入りやすく便利なので多くの人に人気なのだ。このため、特に意識しなければ知らず知らずのうちにたくさん摂取してしまっている人も決して珍しくない。

 だが超加工食品は、研究が近年、世界中で進んで、健康リスクとの関連が科学的に指摘され始めている。

【心血管疾患、脳卒中などのリスクが高まると指摘されている】

 管理栄養士の神田由佳さんは、自身のブログで「食のコラム」として人生が楽しく豊かになる食べ方を提案しているが、その中で「超加工食品は、これまでは何となく体には悪そうだなどと思われていたのですが、超加工食品の摂取量が多い人ほど心臓病や死亡リスクが高まる関連性が指摘されているのです」と、超加工食品と健康リスクの関連を指摘している。

 最新の研究では超加工食品の摂取量が多いと心血管疾患やがん、認知機能低下、早期死亡などのリスクが高まる可能性があるとされている。直接的な因果関係はまだ断定されてはいないが、超加工食品は一般的に塩分や糖質、脂質が多い傾向にある。その一方で、たんぱく質や食物繊維、ビタミン・ミネラル類の含有量は少ない。このため超加工食品をたくさん食べると食事全体の質を低下させてしまう。

 それ以外の弊害も派生する。例えば食べやすい超加工食品は、少ないそしゃく回数で食べ進められるため、自然に早食いになりやすいという指摘もある。早食いで満腹中枢が刺激される前にどんどん食べ進めると、糖質や脂質などを多く含むこともあって、当然ながら肥満の原因にもなってしまう。

 そうした複合的な影響の結果として高血圧や動脈硬化、血糖値の乱高下などといった状態につながりやすく、病気や死亡リスクを高めてしまうのではないかと考えられる。そこで次回は超加工食品に対する対策をどうすればいいのかについて尋ねる。