WWEのPLE「イリミネーション・チェンバー」(1日=日本時間2日、カナダ・トロント)で行われた男子チェンバー戦は、2025年限りで引退するジョン・シナ(47)が優勝。試合後はザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)と合体し、レスラー人生初の〝闇落ち〟を果たす衝撃の展開となった。

 男子チェンバー戦勝者は、プロレスの祭典「レッスルマニア41」(4月19、20日、ネバダ州ラスベガス)で、統一WWE王者コーディ・ローデスに挑戦できる。祭典出場へ、予選を勝ち抜いたCMパンク、セス・ロリンズ、ドリュー・マッキンタイア、ダミアン・プリースト、ローガン・ポールに予選免除のシナを加えた6人が、大激闘を繰り広げた。

 マッキンタイア、プリースト、ローガン、ロリンズの順で失格していき、最後はシナとパンクの元ライバル対決となった。23年11月に約10年ぶりにWWEに復帰したパンクが引退間際のシナを攻め込んだが、ロープにもたれた際に、失格していたロリンズからストンプをくらってダウン。すかさずシナが変型STFでパンクを絞め落として、人生最後の祭典出場を決めた。

人生初のヒール転向を果たしたジョン・シナ(右)とザ・ロック©AbemaTV, Inc.
人生初のヒール転向を果たしたジョン・シナ(右)とザ・ロック©AbemaTV, Inc.

 歓喜のシナの前に、祭典で挑戦を受けることになった統一王者コーディがリングインして対峙。新旧エースが握手をかわして、祭典の王座戦での健闘を誓い合った。ここで終わればハッピーエンドだったが…。直後にロック様の雄たけびが鳴り響いた。すると、米超人気ラッパーのトラビス・スコットがヒット曲「FE!N」に乗って現れた。続けてロックも登場して、リングでコーディと向かい合った。

 ロックはコーディに「ロック様の王者になれ。貴様の魂がほしい」とメッセージを送っていた。コーディに返答を要求すると、王者は「俺の魂はリングとこの観衆にささげたんだ。ヘイ、ロック! くそくらえ!」と、WWEの親会社・TKOで取締役を務めるハリウッドスターに、魂を売り渡すことを拒否した。

 これにはシナが大喜び。WWEユニバース(ファン)からどんなにブーイングを浴びようとも、「努力、忠誠心、敬意」を胸に戦ってきた男だけに当然だろう。俳優としてハリウッドで演じるのもヒーロー中心だ。笑顔でコーディに抱きついたのだが…その瞬間、ロック様がシナに首切りポースで合図を送った。鋭い目つきに変わったシナは、コーディの股間を蹴り上げた。

 まさかの光景に会場は騒然。さらにシナは、コーディの亡き父ダスティ・ローデスの形見であるロレックスの時計を拳に巻き、パンチを連打。統一王座のベルトで殴りつけると、コーディは額から大流血に追い込まれた。続けてシナがコーディの脚をロックすると、ラッパーのトラビスがコーディの頭を殴りつけた。ロック様もダスティ・ローデスの命日が記された白いウエートベルトで、コーディをめった打ち。世界的な知名度を持つロック、シナ、トラビスの3人が悪の合体を果たし、プロレス界のエースを葬ったのだ。

 シナはコーディの頭を踏みつけ、ロック様と非道なアピール。2002年のWWEデビュー以来、ガッツあふれるファイトと明るいキャラクターで輝いてきたスーパースターが、引退ロードで初めて悪の道に足を踏み入れた。祭典の王座戦は一体、どうなるのか?

 この日の「WWE イリミネーション・チェンバー」は「ABEMA」にて無料生中継された。