イタリアで有名な〝血の涙を流すトレヴィニャーノの聖母マリア像〟の真実が明らかになりそうだ。女性が自分の血をつけ、信者から寄付金を集めていた可能性が高いとイタリア紙「コリエーレ・デラ・セラ」が先日、報じた。

 ラツィオ州ローマ県の町トレヴィニャーノ・ロマーノに住むジゼッラ・カルディアさんは2016年、マリア像が血の涙を流すところを目撃し、直接交信したと主張した。以来、自分の体に聖痕があるとして、マリア像からのメッセージを信者に伝える役割を担うようになった。カルディアさんは毎月3日に数百人の信者を集め、マリア像からのメッセージを伝え、信者はカルディアさんに寄付金を渡している。

 しかし2022年、町民が疑念を持ち、探偵を使って血を調べた結果、豚の血である可能性が高いことが分かった。カトリック教会も調査を行い、この〝奇跡〟を偽物とみなし、「それが超自然的なものではないことは明らかだ」と宣言した。

 検察は2023年に詐欺の疑いで捜査を開始。血の涙を綿棒で採取し、DNA分析を行った。今月、検査結果が明らかになり、血液がカルディアさんのDNAと一致したことが判明した。

 しかし、カルディアさんの弁護士ソランジュ・マルチョーリ氏は「カルディアはマリア像にキスをしたり、触ったりしているから、彼女のDNAが検出されるのは予想されることだ。彼女は深い信仰に突き動かされて信者を集めているだけで、ウソをつくわけがない。私は彼女の謙虚な生き方を知っている」と反論した。

 今後、さらなる捜査が行われ、起訴されるか判断される。

 カルディアさんは過去、銀行に関する詐欺で有罪判決を受けたことがある。