13日から14日にかけて千葉県内を中心に発生した「令和8年8月千葉豪雨」は8人が死亡した。4人は冠水した車内に閉じ込められたことが死因とみられる。緊急脱出のために常備しておきたいアイテムは――。

 線状降水帯が3回発生し、未曾有の被害となった千葉豪雨では短時間で道路が増水し、立ち往生する車が相次いだ。レッカー車の手配が追い付かずに14日朝には走行不能となった車が道路をふさぎ、県や各市では災害対策基本法に基づき、放置車両の移動を始めた。走行不能となった車は県管轄で200台以上、千葉市管轄は1000台を超えるという。

 死亡した8人の内、4人は車内に閉じ込められた。千葉市では冠水したアンダーパスで車に閉じ込められた40代の男性が「出られない」と通報があり、その後、死亡が確認された。柏市では冠水した道路で立ち往生していた車両を周辺住民が発見。男女2人が救助されたが、女性はその後、死亡した。佐倉市ではタクシーの後部座席から乗客とみられる60代の女性が発見され、死亡が確認された。運転手の男性は車の上に避難し、救助された。

 JAF(日本自動車連盟)などによると、水深30センチの冠水でもドアは水圧で重くなり、開けにくくなる。水深60センチでは開けるのが困難になる。タクシーやミニバンのスライドドアは面積が広く、水圧の影響を受けやすい。また、後輪だけが浮いている状態では車外の水位が高く、ドアに強い水圧がかかるため、さらに開けにくくなるという。

 ドアが開かずに閉じ込められた場合はどうすればいいのか。緊急脱出用ハンマーを使い、側面または後面の破砕可能な窓ガラスを割って脱出することが勧められており、国交省やJAFでも車内への常備を呼びかけられている。緊急時はシートベルトがロックすることがある。ハンマーにはシートベルトカッターが付いているタイプもあり、運転席から手が届く範囲に備え付けることがポイントだという。

 もっとも、集中豪雨や警報が出ている時はアンダーパスや川の近く、低地には近づかず、運転を避けることが肝要のようだ。