ヘンリー王子が設立した非営利の旅行代理店トラバリストは、昨年大幅な減益を記録し、赤字に転落した。英紙ミラーが30日、報じた。

 王子が経営する旅行会社トラバリストは、年間利益が1万3000ポンド(約273万円)以上も赤字に転落し、大きな打撃を受けた。

 ヘンリー王子が王室の公務を辞して米カリフォルニアに移住する前の2019年に設立した同社は、世界の観光をより環境に優しいものにすることを目指す非営利団体である。

 同社の年次決算報告書によると、2025年の会計年度では1万3542ポンド(約283万円)の損失を計上した。前年度は黒字で、口座残高は13万8827ポンド(約2900万円)、納税額は8万8836ポンド(約1864万円)だった。

 この経済的打撃は会社に大きな影響を与えたように見えるものの、広報担当者は事態は見た目ほど悪くはないと主張している。

「これは計画された1万3000ポンドの小規模な損失であり、将来に向けた重要な投資を行う、経費の少ない非営利団体としてはごく一般的なものです。トラバリストは、財務管理とパートナーシップの強さに自信を持っています」

 同社はトリップアドバイザー、ブッキング・コム、VISA、エクスペディアなどが大企業が出資しているが、赤字を計上した25年には重要なスタッフが退職するという、さらなる打撃を受けている。

 トラバリストの最高経営責任者(CEO)サリー・デイヴィー氏は昨年9月に任した。同氏は「自分のキャリアにおいて家族や自分自身にもっと時間を割く必要があると気づいた」との声明を出している。

 デイヴィー氏はヘンリー王子に「この個人的な決断でCEOを退くにあたって、私の相談相手であり、導いてくれたあなたのサポートに、心から感謝しています。私たちがともに築き上げてきたものを誇りに思います。CEOを退任することになりますが、トラバリストの使命に対する私の情熱は、これまでと変わりません」とのメッセージも残している。

 ヘンリー王子は、プライベートジェットを利用していることを認めているにもかかわらず、長年にわたりこのプロジェクトの「顔役」を務めてきた。トラバリストを立ち上げた際、王子は環境問題への取り組みについて「完璧な人間はいない。私たちは皆、もっと良くなることができる」と語っている。