昨年3月に政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首をナタで襲撃した宮西詩音被告の裁判員裁判の初公判が2日、東京地裁で開かれた。元兵庫県議への名誉毀損事件で昨年11月に逮捕され、勾留中の立花氏が約11か月ぶりに公の場に姿を見せただけでなく、質問する時間も得て、一時は〝立花劇場〟と化した。
宮西被告は昨年3月に東京・霞が関の歩道で、千葉県知事選の選挙活動をしていた立花氏の頭部を狙ってナタを振り下ろし、全治3週間のケガを負わせた。
宮西被告は罪状認否で「すべて認めます」と述べたうえで、被告人質問では弁護側や検察側から反省の有無を問われ、「特になんとも思わない」と立花氏への謝罪の言葉は口にしなかった。
この態度にシビレを切らしたのが、被害者参加制度で出廷した立花氏だ。検察官に耳打ちし、裁判所と弁護側の了解を得たうえで、質問する機会を得た。
「謝罪の気持ちはあるのかないのか?」とストレートにぶつけたが、宮西被告は意に介する様子はなく、「ありません」と淡々と答えた。
立花氏は「もう一つ」とおかわりを要求し、「宮西君ね。(犯行時に他の人を巻き込みたくないという主張で)人を傷つけたくない気持ちは大事。私は殺されそうになるのも覚悟して、やってきた。犬の散歩や銀座の店に行く映像を出していて、いつでも狙えたはず」「選挙運動の場を狙ったのではないか」などと問いただしたが、宮西被告は「場所を明示しているから狙いやすかった」と選挙の妨害意図はないと回答。立花氏は「宮西君、ありがとう」と応じた。
被害者となった立花氏が心情を述べる機会は別日に設けられている中で、この日、突然質問する機会を得て、約11か月ぶりに公の場で肉声を発した。傍聴席からは驚きの反応があった一方、裁判長が傍聴人の一人に録音するような不審な動きがあったとして、問答無用で退席を命じ、騒然とする場面もあった。













