ロシア通で知られる自民党の鈴木宗男参院議員(78)が13日、自身のブログを更新。ロシアのプーチン大統領が同日、北方領土の択捉島を初訪問したことに言及した。

 プーチン大統領は12日、サハリンを訪問した際に「日本は領有権を主張するが、第二次世界大戦の結果生じた現実として国際文書に明記されている」と改めて自国領との認識を示したが、宗男氏はこの発言を「これは歴史の事実を話している」と冷静に受け止めた。

 注目すべきはプーチン大統領が「われわれは安倍晋三元首相らと建設的な関係を築いてきた」と発言した点にあると強調し、宗男氏は「日本は未来志向で日露関係の重要性を共有する用意があると打ち返し、プーチン大統領の日本への呼びかけと受け止め日露関係改善の絶好のチャンスではないか」との見解を示した。

 日本政府は従来の見解を維持。高市早苗首相は「北方領土は歴史的にも国際法上も我が国固有の領土」「強く抗議する。断じて許容できない」と語った。茂木敏充外相は外務省X(旧ツイッター)に「日本国として今回の訪問について強く抗議する」と投稿した。

 これに宗男氏は「プーチン大統領が択捉島を訪問していることに抗議をしたり、反発するのはあまりにも稚拙であり、ここは冷静に昨日のプーチン大統領の発言を正しく受け止め、日露関係の改善に備えるべきである」と独自の対応を提案。

 その根拠として「戦後の国際社会の決定の中で残念ながら択捉島も国後島も色丹島も歯舞諸島もロシアの実効支配下にある。これはアメリカ、イギリスが認めていることである」と厳しい現実を挙げた。また1951年のサンフランシスコ平和条約を結んだ吉田氏茂首相(当時)が国会で、千島列島、択捉島、国後島の放棄を名言したことにも触れている。

サハリンから択捉島を訪問したプーチン大統領(ロイター)
サハリンから択捉島を訪問したプーチン大統領(ロイター)