福岡県議会がまた迷走している。〝県議会のドン〟こと蔵内勇夫前議長の元秘書だった林泰輔県議に裏アカの存在が発覚。政敵やメディアを批判していた裏アカで、県議会では林氏への問責決議案が提出されるなど対応に追われている。
林氏は匿名のX(旧ツイッター)アカウントを使って、吉松源昭県議らに対して不適切投稿を行っていた。吉松氏は正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑を告発した人物。吉松氏が蔵内氏に対し議長職の辞職勧告決議案を提出したことを受けて、緊急動議で同決議案をつぶしたのが林氏だった。
林氏の匿名アカウントはすでに削除されてしまったが、吉松氏を支持するユーザーを「ラブホ応援団」とやゆしたり、地元の西日本新聞に対して「プロパガンダ新聞」と書き込むなどしていたという。ラブホとは、吉松氏が出張の際にラブホテルに宿泊していたという疑惑を受けてのもの。一方、西日本新聞は福岡県議会をめぐる疑惑の報道に力を入れていた。
匿名アカウントに投稿するはずだった内容を実名アカウントに〝誤爆〟したことで裏アカの存在がバレてしまった。地元メディアからの追及に林氏は「私の不徳のいたすところ」と釈明したものの「次の選挙で地元の皆さまにご判断いただくのがふさわしい」と現時点での議員辞職は否定した。
同時に「福岡県議会をめぐる状況の発端は去年の4月にあります。中村明彦先生がうち(自民党県議団)の部屋を出ることとなった。それから始まった。一部の政治家同士の争いがここまで大きくなったと思っております」と指摘。中村氏はベテラン県議で、蔵内氏と距離があるとの指摘もある。
林氏にも言い分はあるようだが、すでに吉松氏が林氏に対する問責決議案を提出。さらに、自民党県議団など5会派も林氏への問責提出を検討しているという。吉松氏はXで「後から提出される5会派案を先に採決することで私の案を採決しないのであれば、実質的な第二の『採決中止動議』とも言える」と5会派の動きに疑問を呈している。
林氏に対して厳しい意見もあるが、政治家とSNSの距離感は難しい。
永田町関係者は「日ごろから実名アカウントで各方面へ批判的な投稿をすれば、敵が増えるだけ。目立つ目的の投稿もいずれ飽きられる。かといって選挙の時だけ投稿するのも有権者には見透かされる。適切な距離感が分からずSNSから離れる政治家もいます」と指摘した。
林氏は実名アカウントでも攻撃的になっていたといい「SNSはもうやめて」という意見が届いていたという。












