来年3月に行われる第6回WBCで2度目の大会連覇を狙う日本代表に、あの左腕の選出がにわかに注目されている。

 井端弘和監督(49)はオランダとの強化試合(3月5、6日=京セラ)の出場メンバーを14日に発表した後、そのまま渡米。16日(日本時間17日)のアリゾナキャンプを皮切りに、各球団の日本人メジャーリーガーを視察する予定だ。

 パドレスには前回の2023年大会でチームをまとめ、中心的役割を担ったダルビッシュ有投手(38)や貴重なリリーフ左腕の松井裕樹投手(29)。そしてドジャースには大会MVPで胴上げ投手となった大谷翔平投手(30)をはじめ山本由伸投手(26)、佐々木朗希投手(23)の強力な3本柱が在籍する。さらにカブスには今永昇太投手(31)、前回は故障のため無念の出場辞退を余儀なくされた鈴木誠也外野手(30)がおり、それぞれが次回大会へ思いを抱いている。

 井端監督が今回の視察を予定している中で、侍ジャパン初選出が注目されるのがメジャー7年目を迎えたエンゼルス・菊池雄星投手(33)だ。

 プロ16年のキャリアで日の丸に縁がなかったものの前回大会の事前視察では、花巻東高時代から選手と取材者という立場で親交があった栗山英樹前監督から訪問を受けていた。ただ、当時在籍したブルージェイズでのポジションを固めるため、招集を見送られた経緯がある。

 井端監督は来年の本戦に向け、今回の強化試合で「左の中継ぎ投手というところでは一人でも多く出てきてもらいたい」とNPB組の新戦力発掘に期待を寄せている。

 一方で、MLB通算41勝をマークし、各国の主力打者を熟知する菊池は、今永と並ぶ有力な左の先発候補。状況によっては第2先発、リリーフとしても使える貴重なサウスポーで、何より本人もWBC出場に前向きだという。

 また菊池の地元・岩手メディアは「雄星と大谷、佐々木がジャパンの先発ローテーションを組むことになれば、もちろん岩手県民にとっては大きな誇り。来年、35歳シーズンを迎える雄星にとってはラストチャンス。ぜひ大谷との投手リレーも見てみたい」と〝ローカルストーリー〟も熱い。

 これまで忘れられがちだった菊池。岩手が生んだ〝奇跡のローテ〟が誕生するか見ものだ。