NPBエンタープライズは14日、都内で3月に行われる日本代表強化試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs オランダ戦」(5、6日=京セラ)の出場メンバー28人を発表した。初選出が20人とフレッシュな顔ぶれとなったが、来年3月開催の第6回WBCでの連覇に向け「左の中継ぎ」と「新たな長打力」の発掘が課題となってくる。山積する難題のクリアにどう対処していくのか。井端弘和監督(49)の手腕が問われることになる。

 侍指揮官が壇上で表情を引き締めた。会見に臨んだ井端監督はメンバー発表後に「ジャパンのユニホームを着てというところでは、20名ほど初めてなので、その辺でいいものを見せてもらいたい」と力説。今年初招集された「新生ジャパン」の面々に期待を込めた。

 昨年11月に決勝戦で台湾に苦杯を喫し、連覇を逃した第3回プレミア12を振り返り「左の中継ぎ投手というところでは、1人でも多く出てきてもらえればうれしい」と課題を挙げた。その上で「橋本投手(中日)、河野投手(日本ハム)、塹江投手(広島)、曽谷投手(オリックス)もある程度そこの位置づけに置いてますんで、どのように外国人打者が反応するのかを見てみたい」とも続け、今回メンバー入りを果たした侍トップチーム初選出4人の中継ぎ左腕の名を挙げた。

 一方では昨年の現役ドラフトでソフトバンクから日本ハムへ移籍しブレークした水谷瞬外野手(23)、2年連続18本塁打以上&ゴールデン・グラブ賞を獲得した万波中正外野手(24)や最多安打のタイトルを獲得したヤクルト・長岡秀樹内野手(23)もメンバー入り。2022年の現役ドラフトで中日へ移籍し、23年に24本塁打、昨季も23本塁打をマークして才能を開花させた細川成也外野手(26)も選出された。

 井端監督は「前回大会のWBC準決勝で吉田選手(レッドソックス)の本塁打だったり、決勝も岡本選手(巨人)、村上選手(ヤクルト)の本塁打で勝利を呼び込んだ。一方で、昨年のプレミア12の決勝戦ではホームラン2本を打たれて負けてしまいました。その辺になってくると、なかなか連打は望みにくいですし、より長打、本塁打の重要性が高まってくる。長打が打てる選手は魅力がある」と分析し、新たな世代のクリーンアップ候補の見極めを口にした。

 この日深夜、指揮官は早速、日本人メジャーリーガー視察のため米国・アリゾナ州へ出発した。

 確かに来年3月のWBCを考えれば、ドジャース・大谷翔平投手(30)、カブス・鈴木誠也外野手(30)、レッドソックス・吉田正尚外野手(31)、ソフトバンク・近藤健介外野手(31)は頼れる長距離砲として欠かすことができず、クリーンアップ候補の最有力として名を連ねてくる。

 しかし、指揮官が「次世代(28年のロサンゼルス)オリンピックまでを見据えて」となった場合、新たな侍ジャパンのクリーンアップは目先のWBCのことだけでなく、長期的ビジョンも視野に入れつつ「二段構え」で準備していかなくてはならない。

 いずれ必ずやって来る「世代交代の波」に対し、できる準備を確実に進めていく。井端監督の胸の内には明確な強い意志が秘められているようだ。