11月某日、江東区越中島の東京スポーツ新聞社に4人の怪しげな男たちが現れた。ベトナムの帽子ノンラーをかぶり手に青龍刀を握っている男がリーダーのようだ。

 男たちは「オレたちのイベントのチケットを持ってきてやったぞ。お前んとこで宣伝しろ!」。WEB担当者を恫喝すると、首を絞める暴挙まではたらいた。記者は恐るおそる話を聞いた。

 4人の正体は「クレイジーユニオン」。

「90年代の狂ったプロレス」復興を掲げホー・デス・ミン、松崎和彦、戸井マサルのベテラン3選手にヴァサライケウチが加わり、2021年に結成された。 

 翌22年3月から新宿歌舞伎町の地下闘技場を常打ち会場として、3か月に1度のペースで自主興行を開催。4人が怪奇派軍団ら外敵を迎え撃つ大乱戦を基本コンセプトに、コアなファン層から熱狂的な支持を受け、毎回超満員となる盛況で12度の大会を重ねてきた。

 来たる12月1日、江東区の夢の島・BumB東京スポーツ文化館マルチスタジオAで「クレイジーユニオン大決戦~湾岸大激突~わかっちゃいるけどやめられない」と題し、ビッグイベントを行うことが決定した(午後3時開場、3時半試合開始。入場料=全席指定5000円)。

 当日のカードは以下の通り。

Main CRAZY(第5試合)6人タッグマッチ時間無制限1本勝負
 松崎和彦&戸井マサル&伊織 VS 相撲ミスターX &マーシャルアーツ・ミスターX &空手ミスターX withマネージャー・ミスターX

Beyond CRAZY(第4試合)ヒット&クラッシュマッチ時間無制限1本勝負
 ヴァサライケウチ VS マイティ祐希

3rd CRAZY(第3試合)ワンウェポン6人タッグマッチ時間無制限1本勝負
 ホー・デス・ミン&大家健& MIKAMI VS 〝バッド〟ザ・グレート・タケル&スーパー・コンビニ・マシン&キラー・レスキューT

2nd CRAZY(第2試合)睡眠薬マッチ時間無制限1本勝負
 バニー及川 VS トランスドラギスト(鬼畜病棟)

1stCRAZY(第1試合)タッグマッチ時間無制限1本勝負
 アイアン・ハーキュリーJr &アイアン・ハーキュリーMAX VS ドクトル・入道&デス・カイロプラクター(鬼畜病棟)

 この日は午後12時からシークレットベース、午後3時半からクレイジーユニオン、6時15分から夢闘派プロレスと、3団体が同会場で大会を開催する(会場は土足厳禁、靴袋が用意される。スリッパ等を持参するのがベター)。

 ホー・デス・ミンは「怪奇派〝スポーツ・ワールド・オーダー〟は我々を潰そうと動いている。今回は〝助っ人〟で伊織が加勢する。ハチャメチャがオレたちのスタイル。暴れたい奴らばかり。3カウントにはブーイング、ノーコンテストには大歓声を、だ」と怪気炎を上げる。

 マイティ祐希に〝ヘタレ〟とこき下ろされたヴァサライケウチは「タッグを組まされもしたが、まだ気持ちが絡み合ってない。お互い気持ちが見えるような戦いにしたい」と決意を語る。

 また、祐希はベテラン3選手を〝老害〟呼ばわりしたが、松崎は「言っていいことと悪いことがある」と憤慨しつつも、「90年代から始まったレスリングユニオンを、残った我々が継続している。この大会はレスリングユニオンの祭典と考えている」と開き直る。

 12時からのシークレットベースに掛け持ち参戦する戸井も「狂い咲きじゃないが60代70代は働き盛りだと思っている。中高年パワーを見せつける」と意に介さない。

 ホー・デス・ミンは「今回は広い会場、ちゃんとしたリングで明るい。そこで俺たちがどうクレイジーを出していくかが見どころだ」。そう解説すると「年内最終戦は12月22日、いつもの新宿地下闘技場でやるからな。そっちも見に来いよ」

 そうファンにメッセージを発すると、勝手にチケットを置いて4人は立ち去った。

クレージーユニオンの戸井、松崎、ミン、イケウチ(左から)
クレージーユニオンの戸井、松崎、ミン、イケウチ(左から)