海の向こう側の評価は上々だ。西武・平良海馬投手(24)が8日のオリックス戦(京セラドーム)で2022年10月2日の日本ハム戦(ベルーナ)以来、2年ぶりのリリーフマウンドに立った。結果は7回一死二塁から森友哉捕手(29)に155キロストレートをバックスクリーン左へ試合を決定づけられる2ランをたたき込まれるなど、1イニングを2安打2失点。やや不本意な内容となった一方で、この復帰登板に注目していた一部MLB関係者にとっては意義のある1回14球だったようだ。

 ア・リーグ球団のスカウトは平良について2ラン被弾の内容を度外視し「あらためて彼のリリーフ適性を再認識した」と語り、こう続けた。

「ストレートを150キロ台前半にセーブして変化球中心の配球で抑える先発時の投球と比べると、やはりリリーフ時のストレートの方が魅力的に映る。確かに森君に打たれたストレートは真ん中に入った失投だけれども、しっかり外角高めにコントロールされた1球目と4球目のストレート(155キロ、156キロ)は打者のスイング軌道と接点がなかった。あの〝B軌道〟が彼の最大の武器だと思う」

 ここでいう平良の「B軌道」とはリリースポイントからホームベースに到達するまでの投球軌道を真横から見た軌道区分のひとつ。好投手の特徴である角度のある投球を「A軌道」とした場合、リリースポイントが低く、ほぼ地面と平行に進む〝平行軌道〟のことを指す。

 前出スカウトは「あの低いリリースポイントから、ゾーンの高めにライズしてくるような軌道のストレートはカブスの今永(昇太)と同じ理論で今のMLBでは希少性がある。バット軌道との接点が作りづらい」と断言する。

 その上で「低めに落ちる変化球を組み合わせることで高低で勝負ができる。左腕の優位性がある今永に比べて彼は右投手なので、短いイニング限定の方が打者は戸惑うだろうし、全ての投球をスライドステップ(クイック)で投げてくることも向こうではタイミングが合わせづらい」と身長173センチの平良の優位性を語る。

 少なくとも平良の持ち味であるストレートについては、先発よりも救援としてマウンドに立った時の爆発力が「特A評価」を受けているようだ。