ドジャース・大谷翔平投手(29)が専属通訳だった水原一平氏(39)にまつわる違法賭博疑惑への関与を否定し、騒動は一つの転機を迎えた。それにしても大谷のメジャー7年目はまさに激震続きだ。誰も想像できない展開のオンパレードだが、10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)に含まれた異例の契約をドジャースと結んだ時点で、実は全米から“標的”にされていたという。
開幕を前に自身の結婚を電撃発表し、真美子夫人の存在を公開。世界中を驚がくさせたのもつかの間、勃発したのは金銭スキャンダルだった。
エンゼルス時代から二人三脚で歩んできた水原氏が違法なスポーツ賭博に関わった疑惑が浮上し、ドジャースから即刻解雇。大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が胴元側に電子送金され、大谷は25日(日本時間26日)に開いた会見で「僕の口座からブックメーカーに対して誰かに送金を依頼したことは全くありません」と関与を明確に否定した。
自身の「潔白」を主張するとともに、通訳以上の間柄だった“右腕”を失う怒とうの展開。特に大谷はこれまでカネに絡む話題とは無縁だったが、なぜここまで連日世間を騒がせることになってしまったのか…。MLBスカウトの1人は「そもそもオオタニはアメリカ合衆国からにらまれていた」と何とも物騒な言い回しでこう明かした。
「全てはドジャースとの契約時に交わした『後払い』が始まりだ。確かに、そのおかげでドジャースは資金をオオタニ以外の補強に回すことができた。日本ではそれが美談のように扱われたが、米国では違う。悪知恵を働かせれば『税金逃れ』に利用されかねない“あしき前例”となりかねず、当局らはもともとオオタニ側の動きに目を光らせていた」
さらに、別のア・リーグ関係者も「オオタニは連日メディアで取り上げられ、国内の知名度はますます上がっている。そうしたことも影響しているだろう」と同調した。
今回の賭博問題を巡ってはMLB機構も調査に乗り出しているが、野球の範ちゅうをはるかに超えているのが特徴の一つだ。米連邦捜査局(FBI)だけでなく、米内国歳入庁(IRS)の犯罪捜査部まで腰を上げて調べを進めている。IRSは日本の国税庁に当たり、ロサンゼルス支局が違法ギャンブルの胴元であるマシュー・ボウヤー氏と水原氏を捜査中だ。
もちろん、ボウヤー氏への入金が直接的な引き金となったわけだが、そもそも“標的”としてロックオンされていた大谷。その発端は1000億円超の総年俸の97%を契約満了後の2034年以降に支払う異例の契約を結んだこと。通常であれば、推定年俸はおよそ100億円でその金額に応じた税収がカリフォルニア州に納められる。
しかし、大半を後払いにしたことで大谷の年俸は約2億9000万円。当然、30分の1ほどの税収しか入らないことになり、同州の会計監査官は「所得の不平等を悪化させ税の公平な分配を妨げる」と連邦議会に抗議した。さらに大谷が契約を満了する33年に州外に引っ越した場合は得られたはずの所得税が納められず“損失”はさらに膨らむことになる。
こうした手法を使い、今後悪だくみをする者が現れないとも限らない。だからこそ、超有名人となった大谷に目を付け、血眼になって“アラ”を探していたというわけだ。
28日(同29日)には、ドジャー・スタジアムでの対カージナルス戦で本拠地開幕を迎えた。大谷は口座の管理方法などに言及していないが、グラウンド内だけに集中できる日は訪れるのか。












