第96回選抜高校野球大会の第6日第1試合で日本航空石川が強豪の常総学院(茨城)をあと一歩のところまで追い詰めながら0―1と涙を飲んだ。
好投を続けた2年生左腕・猶明が8回途中を1失点の粘投を見せたが、打線がプロ注目の最速149キロ右腕・小林(3年)の前に決定打が出ない。9回も一死一、三塁まで追い詰めたが、河田(3年)が遊ゴロ併殺に倒れ、無念の5安打完封負けを喫した。
中村監督は「悔しい…。選手はロースコアでよく頑張った。チャンスに点を取れず、小林くんはブレずにオーラがあった。監督の差で負けた。勝たせてあげられなくて申し訳ない。スタンドの声援が温かく、今までのことを思い出してしまうくらいの拍手をいただいた」と声を絞りだした。
能登半島地震で輪島市が被災し、姉妹校の日本航空(山梨)に避難して同校野球部のグラウンドで合同練習を続けた。校舎の教室に段ボールベッドを作って寝泊まり。学校と地元の人々が食事を用意し、寮の風呂に入って生活した。満足な練習ができない中、徳島での合宿を経て甲子園入り。「笑顔と感謝と恩返し」を掲げ、アルプスには石川高野連の学校関係者ら約170人が延泊しながら応援に駆けつけてくれた。
「自分のピッチングをすれば大丈夫。ビビるんじゃねえぞ」と監督からハッパをかけられた猶明が好投し、ハンディを感じさせない好ゲームを展開した。捕手の冬木(3年)は「勝ち切れなかったのが一番悔しい。でも何度もピンチをしのいで粘ることができた。全国の舞台でできたのは自信になる。応援がすごく力になった。今日の負けをいかせると思うし、勝負強さを夏までに仕上げていきたい」とリベンジを誓う。
一方の常総学院・島田監督は「航空さんはバランスとれたチーム。いい試合ができてよかった。やりづらさはなかった。もしあったとしたら応援の力で、声が通りづらいということだけですね」と振り返った。













