敵地での戦いを糧にできるか。全日本プロレスの安齊勇馬(24)が、DDTのKO―Dタッグ王座取りに闘志をみなぎらせている。
30日の東京・大田区総合体育館大会での3冠ヘビー級王座挑戦を控え、9日の後楽園大会では王者の中嶋勝彦とタッグ戦で前哨対決。序盤から気合十分で臨み激しくやり合うと、最後は中嶋のパートナー・大森北斗を原爆固めで沈めて勢いを見せつけた。「前哨戦1発目、直接ではないけど俺の勝ちだ! まだ何回か当たるよな。それも全部俺が取って、必ずベルトを巻きます」
そんな大一番を前に、安齊にとって刺激的な試合となるのがDDT17日の東京・後楽園ホール大会だ。ここで本田竜輝と組んで遠藤哲哉、飯野雄貴組の持つKO―Dタッグ王座に挑戦する。
他団体での王座戦は初めての経験だけに「今まで(の王座挑戦)は常に全日本の会場でした。だから応援は最低でも半々かそれ以上で、声援に力をもらいながらやってこられたんです。だけど、17日はDDTの選手とDDTのリングでDDTのベルトをかけて戦う。僕が外敵なので、自分の力で頑張らなくちゃなって感じています」と意気込む。
2022年9月のデビュー後は団体の未来を担う存在として、常にファンの声援を受けてきた。だが、実はアウェーの戦いも嫌いではないという。学生時代、レスリングに明け暮れていたころは地元の群馬・安中市から館林市へ1時間以上かけて遠征し、県内予選などを戦うことも多かった。
当時を「僕らは県内でも端から端に移動するので、どうしても相手サイドの選手や父兄の方がいっぱいいるという状況が多かったんです。あれって、今思うと少しアウェーだったかなと思います」と振り返る。
そして「そういう時って緊張はするんですけど、逆に『やってやろう!』っていう反骨心が出てくるんですよ」と不敵な笑みを浮かべた。
DDTの印象については「ファンのころは『明るく、面白く、楽しい』というプロレスだと思っていたんです。だけど、6日の前哨戦で遠藤さんと飯野さんと実際に触れて、そういう楽しさや面白さの根底に強さがちゃんとあるんだと実感しました。遠藤さんが言っていたように、さらに深いDDTを味わいたいなと思います」。
外敵として乗り込む王座戦が、〝王道の未来〟を担う男の新たな扉を開くことになりそうだ。













