順風満帆に臨戦態勢を整えている。ソフトバンク・山川穂高内野手(32)が、5日のヤクルトとのオープン戦(ペイペイ)で本拠地初アーチを放った。

 4回一死、外角高めの149キロ真っすぐを完璧に捉えて中堅右にたたき込んだ。打球速度177キロ、飛距離133メートル。あいさつ代わりの豪快な一発に、詰めかけた鷹党はこの日一番の盛り上がりで〝どすこいポーズ〟を一緒に決めて祝福した。これで宮崎キャンプからの実戦6試合で3発。本人は「たまたまです」と意に介さないが、FA加入の大砲は文句の付けどころがない結果を残している。

 通算218発、本塁打王3度獲得の実力者。当然と言えば当然だが、モノが違う。3月上旬の結果に一喜一憂はせず、山川らしいテーマを持って本拠地初のオープン戦に臨んでいた。

ペイペイドームで、鷹の一員としては初の「どすこい」
ペイペイドームで、鷹の一員としては初の「どすこい」

「今日は(初めての)ナイターでしたけど、大事にしたいのは試合での結果もですが、それよりも準備の部分。何時に球場に来て、何時からトレーニングを始めて、何時にグラウンドに出ていくとか。そういうところを含めて、僕は結構きっちりやるタイプ。そういう試合前のルーティン、試合後のルーティンを大事にしていけば、安定した状態で試合に臨めると思うんで、そこを一番大事にしています」

 移籍により場所も変われば、選手やスタッフら交わる人も当然変わった。ルーティンにこだわる人間にとって、どの時間帯に誰がいて、どのスペースが空いているかなどの把握は重要。郷に入っては郷に従えの精神あっての行動だった。

 新天地でのデーゲーム、ナイターだけではなく、鷹の一員として出向くビジター球場でのルーティンも、西武時代とは全く同じとはいかないかもしれない。大事なのは今ではなく、シーズン。紆余曲折を経たFA移籍による〝逆風〟に耐え続けてきた男は、着々と準備を整えている。